こんにちは、Sarahです。
大手住宅メーカー勤務の
インテリアコーディネーターです。
住空間を通して
人を幸せにすることが
インテリアコーディネーターの責務です。
インテリアに興味があり、
自宅を自らの手でおしゃれにしたいと思う方に
手に入れておくと役にたつ基本的なセオリー(理論)をご紹介します。
TVドラマ『トップナイフ〜天才脳外科医の条件〜』
主人公に似合うインテリア
似合うは、洋服やメイクなど身につけるものに
対して使われることが多い言葉です。
また似合うは、人から言われることでその輪郭が
くっきりとします。
心の赴くままにさりげなく発する言葉ですが、
受け取る側をこの上なく幸せにしてくれる
魔法のワードです。
『シャーロック〜アントールド ストーリーズ〜』
では、主人公シャーロックの相棒、ワトソンこと
岩田剛典演じる若宮純一の自宅を紹介しました。
インテリアは、住む人のライフスタイルだけでなく、背景や性格を言葉よりも雄弁に語ります。
洋服の場合は他者目線の褒め言葉ですが、
インテリアで使う場合は住まう人の心地よさを
現す言葉に変換されて響きます。
今回ご紹介するのは、天海祐希さん演じる
天才脳外科医の自宅です。
彼女の部屋は、壁や天井だけてなく、扉や収納
など目に入る面すべてに白が使われています。
ソファとダイニングチェアの貼り地は、黒革。
ダイニングテーブルは透明なガラス製です。
色彩計画は無彩色配色。
整然とした様は、生活感もありません。
静かな音のない空間は、彼女の佇まいに似ている
と感じました。
病院での彼女は、常に白衣を羽織り、インナーは、
黒か紺。
インテリア同様、隙のないモノトーン配色です。
天海祐希さんのスタイルの良さと
クールなヘアメイクも相まって、まさに
トップナイフ、天才脳外科医を体現しています。
モノトーンの静かな空間に彩りを添えているのは、
壁に細長く貼られた青味の強いシルバーグレーの
タイルやアトランダムに様々な大きさで貼られた
天然石タイルです。
玄関収納の上に掛けられた3枚の絵も
天然石タイルの隣りに並べられた2枚の絵も
色はなく空間にノイズ(騒音)は生まれていません。
トップナイフを目指すことを人生の目的に定め、
あらゆるものを犠牲にしてきた彼女の覚悟が
インテリアに反映されています。
緩むことのない、緊張感のあるインテリア。
他者目線の褒め言葉ではなく、
自分自身の生き方が形になったものこそが
その人にとって一番似合う空間であるべきでは、
と私は考えます。