こんにちは、Sarahです。

大手住宅メーカー勤務の

インテリアコーディネーターです。

 

住空間を通して


人を幸せにすることが

インテリアコーディネーターの責務です。


 インテリアに興味があり、

自宅を自らの手でおしゃれにしたいと思う方に

手に入れておくと役にたつ基本的なセオリー(理論)をご紹介します。



「シャーロック〜アントールド ストーリーズ〜」
センスあふれる混沌のインテリア

月曜9時のドラマ「シャーロック」は、
シャーロックホームズが令和東京で事件を
鮮やかに解決する物語です。
シャーロックホームズこと誉 獅子雄(S.H)を
ディーン・フジオカが、
ジョン・ワトソンこと若宮 純一(J.W)を
岩田剛典が演じています。

今回は元心療内科医師である若宮 純一の自宅を
詳細にチェックしていきます。
 
彼の暮らすマンションの名前は『BAKER』
シャーロック・ホームズが自宅兼事務所を構えた
ロンドンのベーカー街が由来だと思われます。
バイクに跨る若宮 純一の背後に、さりげなく
ローマ字が置かれていました。

広いLDKには大きな窓があり、柔らかい光の中で
沢山の観葉植物に若宮 純一が、水を与えるシーンが
印象に残ります。

リビングの床材はシャビーシック(色褪せた)な
木材をヘリンボーン状に張った仕上げ。
ヘリンボーン床 イメージ画像

床仕上げ同様目に留まるのが、大きな窓を覆う
木製ブラインドです。
常に下ろした状態のブラインドは、壁と同系色の
オフホワイトを選び、羽根を動かすことで、
降り注ぐ光の分量を調整しています。

coordinator’s eye

オフィスなどで見かける一般的なブラインドは、
スラットと呼ばれる羽根がプラスチックで
作られています。
スラット1枚の高さは15mm〜25mm、
薄くて軽いため、上げ下げも容易にできます。

一方、木製ブラインドは、スラットに
木を使っています。
羽根1枚の高さは35mm〜50mm、
さらに厚みもあるので、重さがあります。
そのため、頻繁に上げ下げを行うと、
操作コードに負荷がかかり、壊れやすくなります。

ずっと下ろした状態のまま、羽根の向きを変えて
光量を調節する使い方が正解で、お勧めです。

また色を考える時は、開け閉めが頻繁に行われる
カーテンとは異なり、常に下げた状態を強く
意識して選ぶようにしてください。

「ウッドブラインド」専門店
『nanik(ナニック)』は、 驚くほどの色数を
揃えています。


白で統一された出入り口扉やクローゼット扉には、
アンティークな雰囲気を持つ型ガラスが
はめ込まれています。
ガラスを使った扉の場合、大抵は透明ガラスか
すりガラスの二者択一です。
今回のような型ガラスには、インテリアに対する
強い拘りを感じさせます。

壁には、所々にデザインの異なる白いタイルが
使われさらに奥行きを出しています。

シャビーシックな床、数種類の白いタイルを貼って
仕上げた壁、ウッドブラインド、型ガラスを
はめ込んだ白い扉。
他には黒の配線ダクトレールとスポットライトや
黒いアイアン金具のペンダント灯。
そして沢山の観葉植物。
インテリアスタイルを敢えて方向づけるなら
『フレンチシック』ではないかと思います。

絶妙な組み合わせと外し方で、
圧倒的なセンスの良さが伝わるインテリアです。

本来なら、文句なく美しかった若宮 純一のLDK
ですが、令和ホームズである誉 獅子雄が強引に
転がり込んだため混沌とした空間になりました。

ダイニングテーブルをはじめ、いたるところに
段ボールや雑多なものが放りだされ、
更に天井からサンドバッグが吊るされる始末。
傍若無人な居候の振る舞いに対し、あまり
怒らない令和ワトソン若宮 純一が不思議です。

ただ、圧倒的なセンスはときに混沌を超え、
凌駕していくものだと知り、嬉しくなりました。

coordinator’s eye

以前、ハンモックでもお話ししましたが、
天井からものを吊るすことは難しいと思います。
賃貸物件の場合は、当然NGです。
分譲物件の場合も天井の構造をよく確認してから
でないと、重いものは危険が伴います。

今回のようにサンドバッグなどは、
それ自身の荷重に、さらに衝撃が加わります。
蹴った拍子に天井が落ちてくることも想定されます。

お客さんからサンドバッグの要望を受けた時、
私の会社は鉄骨にボルトで留めることを推奨して
います。
意外とある要望です。

とても魅力的な令和ワトソン若宮 純一の
キッチンを次回はご紹介したいと思います。