こんにちは、Sarahです。

大手住宅メーカー勤務の
インテリアコーディネーターです。

メーカー勤務のコーディネーターと
フリーランスのコーディネーターとの違いは
大きく二つ。
守られているか、いないか。
そして
仕事に対して自由度があるか、ないか。

コーディネートの幅に多少の不自由はありますが
会社という大きな組織の中で
しっかり守られているのが
メーカー勤務のコーディネーターです。

ただ、不自由も工夫次第で奥行きが出ます。
その工夫こそがセオリーだと私は考えます。

インテリアはセオリーを理解する
時にはプロレベルの成果を得ることができます。
難しく考えないで、まずは私がご紹介する
理論に沿って実践してみてください。

〜美容部員さんの接客から学ぶ〜
             Christian Dior

一昨日、銀座の百貨店に行きました。
家族に頼まれたホワイトデーの買い物、
夫の誕生日プレゼントとホールケーキを
悩んだり、迷ったりしながら
百貨店内で、3時間を過ごしました。

3時間のうち1時間を化粧品売り場で使いました。
1時間も!?
そう、1時間もです。
 

購入したのはリップグロスリップスクラブ&バーム
Mis Diorのボディオイルの3点です。

普段はモノクロームの色遣いや
パッケージのデザインが好みなので
どうしてもCHANELに足が向いてしまいます。
機能よりもデザインに重きを置いてしまう
パッケージ買いのパターンです。

今回はこの色合いに惹かれて
DIORに引き寄せられてしまいました。 
うっとりするくらい優しい桜色です。


平日の午後3時にもかかわらず、百貨店の化粧品売り場は混み合っていました。

銀座の百貨店では、
美容部員の方々が英語だけではなく、
中国語で商品説明をしている光景が
当たり前になりました。

整理券を受け取り、待つこと15分、
ようやく美容部員の方に番号で呼ばれました。
お目当てのリップグロスだけを買ってすぐに
帰りたい、そんな気分でした。
混み合う店内と化粧品売り場独特の匂い、
そして過剰な照明の明るさに疲れ始めていました。

明るい声でにこやかに
『どのお色にしますか?』と聞かれました。

特にどの色と決めているわけではないので
使い易い、お勧めの色を選んでください
お願いしました。

普段、お客様から受け取ることの多い言葉です。

『お勧めは01番、無色透明です。お手持ちのどの口紅にめ合わせやすいと思います。』
決して押し付けがましくなく、でも明確な理由づけと
共にアドバイスが返ってきました。
『私も持っています。私はこの色しか使いません。』
と彼女は付け加えました。

彼女の透明感のある肌と艶のある唇は
ビジュアル的にも説得力があります。

美しい言葉遣いと佇まい、
美しいパッケージの商品は
美しい人から買いたいと思いました。

彼女の接遇は私に改めて
接客の大切さを教えてくれました。

彼女は決して口紅を勧めることはなく、
あくまでも手持ちの口紅と合わせる提案を
してくれました。

リップスクラブ&バームは唇のカサつきを
抑え、なめらかにしてくれる商品です。
花粉症の季節にはマスクの下に
口紅ではなく、このバームをひと塗りすると
柔らかくふっくらとした唇を維持できるとか。
嬉しい心遣いです。

ノベルティは小さなポーチとマスキングテープ。

整理収納の先生から化粧品のサンプルは
使うことを前提受け取ることを許可されましたが、
ノベルティの類はできるだけ受け取らないように
アドバイスされました。
いつもはきちんとお断りをして
自宅にものを持ち込まないことを心掛けています。

感じ良く断ることは難しいですね。

今回は可愛さに負けてノベルティを持ち帰りました。
小さなポーチには目薬と点鼻薬入れとしてぴったりです。
 
リップグロスは1本3.600円でした。
3.600円の買い物は対面接客によって
その価値が幅だけでなく奥行きも豊かになりました。
眺めているだけで幸せな気分に浸ることのできる
桜色のボディオイルやグロスとバーム。

ボディオイルのさわやかなで仄かな薔薇の香り。
薔薇の香りを纏う度に
このオイルを勧めてくれた彼女に感謝をしたくなります。


押し付けがましくない。
明確で的確なアドバイス。
ビジュアルによるだめ押し。


学ぶことは真似ることから始まると聞きます。
真似の出来ることは、今日から仕事に取り入れていきたいと思います。