1267:[癌治療]放射性核種「アスタチン」を使った世界最先端のガン治療薬の開発で日独連携！！

■ [癌治療]放射性核種「アスタチン」を使った世界最先端のガン治療薬の開発で日独連携！

福島医大とドイツ・ヴュルツブルク大は放射性核種「アスタチン」を使った世界最先端のガン治療薬の開発で連携します。核医学の分野で世界をけん引するヴュルツブルク大の知見を生かし、放射線科学・創薬医療を重点分野の一つに掲げる福島国際研究教育機構（Ｆ－ＲＥＩ、エフレイ）の研究発展に貢献します。１９日、福島市の福島医大で両大学の協定締結式が行われました。

福島医大はアスタチンを作る装置「中型サイクロトロン」を擁し、薬事承認に向けた臨床試験などを進めており、ヴュルツブルク大が協力します。東京電力福島第１原発事故発生以降、福島医大が蓄積してきた知見などを生かし、原子力災害医療分野でも連携を深めます。教員や学生同士の交流を想定しています。

締結式では福島医大の竹之下誠一理事長兼学長、ヴュルツブルク大のアンドレアス・ブック国際交流部長兼核医学科長が協定書に署名しました。

終了後に取材に応じたブック氏はアスタチンを使った治療薬開発に関し「非常に進んだ医学的知見や科学が必要になる。大学同士が一緒に取り組むことで開発スピードを速められる」と協定の意義を強調しました。福島医大の挟間章博副理事長は「世界のリーダーと言える大学から学べる。多くの人のガン治療の実現につなげたい」と話しました。

ヴュルツブルク大は約２万８千人の学生が在学する総合大学で、江戸時代に来日したドイツ人医師シーボルトの出身大として知られています。