ヒロシは、宇宙論が好きで大学でも何科目も履修しています。

 常日ごろから思っている「ヒロシと宇宙」について詩風に書いてみました。特別なものではないですが、科学も踏まえているつもりです。よかったらご覧ください。

 毎朝こんなイメージを浮かべながら、すべてのことに感謝、常に感謝、をモットーに一日をはじめることにしています。

 

          手のひらの中の星のかけらたち

 

この世のはじまりは、まだわからない。

あるとき、宇宙は静かにふくらみはじめた。

それは一つの点からではなく、あらゆる場所から。

 

光が生まれ、

最初の元素ができ、

闇は薄く晴れ、

星が灯り、銀河が渦を巻いた。

 

星は死に、新しい星が生まれ、

そのたび新しい元素が生まれた。

その巡りの中で、太陽と地球が生まれ、

水が流れ、生命が芽吹いた。

 

やがて人が生まれ、

その一人として、私がここに立っている。

 

私の体は、星々が作った無数のかけらでできている。

両手のひらにすくった、きらめく星のかけら。

その力は若く、ほとんどこぼれず、

私を前へと進ませ、人生を彩る。

 

ある日、小さな手が現れ、

かけらの一部をすくってゆく。

それは新しい旅の始まり。

 

時が過ぎ、手のひらは弱まり、

指の間からかけらが光となって漏れ出す。

それらは落ちるのではなく、宇宙へ昇る。

 

あるいは一度落ちたとしても、

やがて太陽は膨らみ、地球はのみこまれ、

私を形づくっていた物質は再び星の海へ帰る。

 

はじけた太陽たちの破片は、また星のかけらとなって漂う。

集まり、離れ、

新たな星や生命を形づくるだろう。

 

いつかその中に、また私がいるかもしれない。

あるいは、私ではない何かとして。

 

だから私は、宇宙そのものであり、

そして決して滅びない。

 

 

    リタイア後のコロナ禍から始まったシニア大学生活もはや5年生の年度末を迎えました。振り返ってみると長いようであっという間だったような気がします。取得単位は少しずつたまって卒業単位の60%くらいになりました。

 

 大学では好きなことを学んでいるので楽しいけれど、試験の前は少し憂鬱になりますね。しかも今回は、寝室のエアコンが壊れてしまい体のコンディションが悪く久々に勉強するのが大変でした。

 

 でも無事に3科目(地球科学とアメリカの政治経済など)の受験を終えた途端に超ハッピーになりました。何とも言えないこの開放感が学生の醍醐味でもありますよね。人間ときどきは抑圧されることも大事で、抑圧されればされるほどいろんなことがしたくなります。

 本を読みたくなったり、ギターを弾きたくなったり、映画を見たくなったりしてしますよね。でも試験が終わってしまうと忘れてしまってTVばっかり見てしまうなんてことも多い気もします。

  

 今はエアコンも新品になり絶好調で、明日の検診での血液検査が済んだら、伊勢丹に行ってカフェコムサの桃のケーキを買おうと思っているルンルンのヒロシでした。

 ヒロシは、アメリカの政治と文化にハマッテいますが、今回は本の紹介です。

 アメリカでは、「ヒルビリー」というのは田舎者の蔑称なのですが、この本ではアイルランドから来て主にケンタッキー州やウエスト・ヴァージニア州に住み着いた低層の労働者階級の白人のことを指しています。トランプ大統領の最も強い支持基盤と重なります。

 

 この本を読むきっかけは、「アメリカ副大統領になったヴァンスって何者?」という疑問からでした。そして、そのエレジー(哀歌)とはいったい何なのだろうか?

分かったことは、ヴァンスという人は、このプアーホワイトであるヒルビリー階級から上位1%以内に位置するようなアメリカの超エリートに一代で駆け上がったしまった人物ということです。

 

 今でいう親ガチャに敗れた子供の悲惨な生活の中から、それでも自らの才覚と努力と判断、運も揃いふつうでは叶わないようなアメリカンドリームを果たす半生記でした。

 ラストベルト地帯はグローバル経済のあおりを受けて製造業が衰退し地域全体は地盤沈下してしまいました。それなのに、かつてのプライドは残っているので移民者や黒人とは一緒にされたくないという歪んだ心が政府への敵意に向かったり公からの支援の拒否にも繋がっているようです。

 

 子供たちもそうした無気力な大人だらけの中で育つため、勉強をおろそかにしたり、ドラッグにはまったりして学歴も得られず貧困の連鎖が起っているようです。ヴァンスも例外ではなく、薬物中毒で暴力的で男を次々に変えるような生活を送る母を持ち大変な苦労を重ねますが、そんな中でも教育に理解を示す祖母らの支援もあり、一族や周辺でも一人もいない大学入学を目指します。

 

 彼は、州立大学に入るのですが、その前に海兵隊にも志願してイラク戦争にも従軍します。そこで初めてたたき込まれた社会性と体力も手伝って努力を重ね、おそらくかなり優秀な学生たちが願っても叶わないであろう名門大学であるイェール大学のロースクール(法科大学院)に入学します。そこには、今までの生活とは全く違うエリートという種族の世界が待っていたのです。そして、副大統領まで出世してしまうのです。

 

 この本では、日本人がよく知らないアメリカの下層の労働者階級のことが手に取るように分かり、なぜ、あんな超金持ちの不動産屋で別世界に住んでいるようなトランプの支持者になったのかがよく分かります。一言で言うと、今まで「自分たちのことを振り返ってくれる政治家などほとんどいなかった。どうやらあの人は初めて自分たちのことを考えてくれているようだ」ということに尽きるのです。

 

 ヴァンスは、両方の階級のことをよく分かっています。だからといって、そのことと効果的な政策を打てるかは全く別物でしょう。ヒルビリーにとっては、かえって良くないのではないかと思われるような政策を次々打ち始めたトランプとの関係にも課題があるでしょう。

 

以上がこの本を読んでヒロシが感じたことです。

 

 最後に、1998年に哲学者リチャード・ローティが出した本の一説も紹介しておきます。これは、トランプ旋風の予言の書だともいわれているようです。

 

「・・・高給取りや官僚、ポストモダンのインテリといったエリートたちの思うとおりには社会を運営させないというメッセージを発する指導者が突然現れ、労働者の怒りのはけ口として求心力を持つようになるだろう。その時、アメリカ社会は過去40年間の成果を失い、マイノリティや女性の権利などが一気に後退していく・・・」