連日のように報道されている虐待事件。
どの事件も切なくて苦しくてたまりませんが、
なかでも、暑い季節になると思い出す事件があります。
それは、
3歳児が8日間放置され、高度脱水症と飢餓で死亡した事件。
亡くなったこの子は
お腹が空いてたまらなかたたのだろうな…。
喉もカラカラで苦しかっただろうし、暑くてたまらなかったはず。
8日分の排泄物がオムツにたまったら重くて歩けないだろうし、排泄物を体につけたままの痒さや痛さは不快極まりなかったはず。
それも、暑い時期に。
つらくて耐えられなくて、何万回も「ママ」に助けを求めたのだろうな…。
空腹・孤独・絶望
この子が置かれた状況を想像するだけで苦しい。
この子の苦しみと絶望を想像すると、体がぶるると震えます。
・
・
残酷すぎる。ひどい。
怖い。
・
・
でも、わたしは
この母親だけを責める気持ちにはなれません。
この母親も
絶望のなかで育児をしていた…そう思えてならないのです。
この母親には、稀華ちゃんを大事に思う日があった。
でも、継続できなかった。
それは
ママ「だけ」が悪いの?
妊娠し、つわりに耐え、
陣痛(もしくは帝王切開)を乗り越え、
美しい名前を考えた日があった。
粉ミルクや母乳を与え、
食事を与え、安全に気を配り、見守った日が間違いなくあったのだから。
だって、
そうじゃなかったら、稀華ちゃんがこんな顔をするわけがない。
自分自身が満たされていないのに、
24時間愛情を注ぎ続けることはとても難しい。
ママを支える人はいたのだろうか。
24歳の女性。
恋だってしたいだろう。
ましてや、シングル。
「好きな人に会いに行きたい」ときに、
「預かるよ」「たまにはゆっくりしておいで」そう言ってくれる人はいたのだろうか。
「お母さんなのに恋愛にうつつを抜かして」と叱られるのが想像つく。
まだ24歳の母親は、コロナで収入が減ったと報道されていました。
元夫は養育費を払っていたのだろうか。
おじいちゃんやおばあちゃんは?
相談できるお友だちは?
この母親が
「しんどい」「助けて!」と言える人はいたのだろうか。
いのちを24時間見守るのは、誰でも「できて当たり前」じゃない。
この母親を支える人はいたのだろうか。
わが子に関心を向けられなくなるほど、
育児を完全放棄するほど重荷になるまでには、どんな経緯があっただろう。
ソファーで閉じ込め証拠隠滅するほど、
放置したくなるほど、
そんな心境に陥るまでに、
この母親にどれほどの「絶望」があったのだろう。
そう思うと、
この母「だけ」を責める気にはなれないのです。
最後の引き金を引いたのが母親だっただけで、いろんなことが積み重なって起きた事件なのだろうと…。
稀華ちゃんの写真を見ると、あまりの可愛さに胸が痛みます。
本当にかわいい女の子。
こういう事件が起きるたびに、
「ひどいね」
「信じられない」
「かわいい3歳にこんなことができるなんて」
「私なら絶対できない」
世間の人は言います。
でも、そう言う人たちは、
「育児中にサポートしてくれる人がいる」
「衣食住が満たされている」
「頼れる人がいる」
そのことが当たり前の人たちなのではないでしょうか。
孤独な育児は絶望的な気持ちになる。
この母親がここまで追い込まれた経緯は分からないけれど、
「社会から守られていなかった人」
「関心を持ってくれる人がいなかった人」…
そうだろうとは想像がつきます。
もしかしたらこのブログを読んで
「なにをふざけたことを書いてるんだ」
そう思う人がいるかもしれません。
でも私には、母親だけを責めることはできない。
この母親は、加害者であり被害者だと思います。
稀華ちゃんの絶望とともに、この容疑者の絶望を想像すると苦しくなる。
社会から虐待をなくすために必要なのは、
小さなおせっかいなのではないでしょうか。
育児中のママに、
孤独を感じさせないように。
絶望を感じさせないように。
あなたに関心を持っているよと伝え続けたい。
できることから始めたい。
辛いときに「つらい」を言える社会となりますように。
そこまで追い込まれる前に、ママを守ってくれる人に出会えますように。
お互いに関心を持ち合う、優しい社会となりますように。
私は、地域のおせっかいおばさんであり続けます。
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