国内のコロナ感染者が23万人に!!
過去最多の感染者数を更新し、赤ちゃんがいる生活では不安が尽きないことと思います。
「PCR陽性でした。母乳はどうしたらいいですか?」
「赤ちゃんと離れた方がいいですか?」
感染した方からのご相談を受けることがあります。
なかには、
産後1か月もたっていないような時期の方からも…。
いのちを産み出したばかりのデリケートな時期に未曽有の感染症にかかり、
どれほど心細いことでしょうか…。
コロナと母乳育児について、
きちんと正しい情報を知っていたら怖くはないですよ。
コロナと母乳育児について、正しい情報をまとめました。
母乳と感染防御に関しては、母親が何らかの病原体に感染 した場合には抗体が産生され母乳中へ分泌されることや、母乳中には感染防御に有効な生理活性物 質が含まれていることが知られています。COVID-19 に関しては研究が進行形であり、現時点で十分な知見は得られていませんが、こうした母乳栄養の利点をふまえ、母親と家族の選択に寄り添い ながら決定していく必要があります。
母乳中に新型コロナウイルスが含まれるという報告はなく、WHO(世界保健機関)やCDC(アメリカ疾病予防管理センター)では母乳をあげてよいとなっています。新型コロナウイルスに感染したお母さんの母乳中には新型コロナウイルスの抗体(免疫物質)があると言われており、赤ちゃんに飲ませることで発症予防や重症化予防ができるとも言われています。
These results support recommendations to continue breastfeeding during mild-to-moderate maternal COVID-19 illness as milk likely provides specific immunologic benefits to infants.
感染した母親の母乳は、活性を中和することが発見された。この結果は、乳児に特定の免疫学的利益を提供する可能性が高いことを意味し、コロナ感染が軽度から中等度の母親の場合は母乳育児を続けることがよい。
まず、
母乳の中にコロナウイルスはいません。
母乳育児は続けられます。
(飛沫が飛ばないようにマスクは必要です)
感染したママの母乳を飲ませることで
どのような免疫物質が含まれるのかは研究途中。
つまり、
母乳を続けるメリットがあることはまちがいないけれど、
どのくらいメリットがあるのはまだわかっていない。
ということなんですね。
「感染したら、赤ちゃんを隔離したほうがいいですか?」
というご質問については
赤ちゃんといっしょに過ごしても大丈夫です。
なにより大事にしてほしいのは
「自分はどうしたいのか」
ということ。
いっしょにいて母乳を飲ませたいならそれでいいし、からだを休めたいなら離れて過ごしてもいい。
発症するまでの潜伏期にそばにいたのだから、すでに赤ちゃんが感染している可能性もあります。
症状が出てから隔離しても意味はありません。
「コロナ=母子隔離」は、推奨されていません。
母子が一緒にいて授乳を開始することは、母乳分泌の確立と愛着の形成に大きく寄与します。一律の母子分離はこれらの利点を得られない可能性があり、医療従事者はそのリスクを十分に認識する必要があります。WHOや欧米の産婦人科学会では COVID-19 を理由とした一律の母子分離をしないように推奨しています。
そして最後に、
コロナ陽性が判明してから
「あの人にうつしちゃったかなあ」とか
「あのとき誰がそばにいたかなあ」とか
いろいろまわりのことを考えて心配すると思います。
もしまわりの人も感染したとしても、どうか自分を責めないでほしい。
今は、だれが感染しているかわからない。
どこですれ違っているかわからない。
自分が感染源だとは限らないですよね。
いつだれが感染してもおかしくない今、
常にマスクと手洗いを徹底して
帰宅したらスマホをアルコールで拭いて
できる限りの感染対策を全力でするのみです。
産後のデリケートな時期にコロナ感染して
必死に頑張っているママたちに、心からお見舞い申し上げます。
正しい情報が、必要な人のもとへ届きますように。
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直井亜紀の著書です。
育児をしている全世代のかたに伝えたいことを書きました。
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ご出産祝いにもぜひ。
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