わたしはよく、

赤ちゃんからまわりがどのように見えているのだろうと想像しています。

 

この世に生まれてすぐに見えるものは、

自分を見つめるあたたかいまなざし、

そして、ぼんやりと見える天井。

 

寝返りするころには、180°動き出す視界。

 

お座りすると、位置が高く立体的になり、

ハイハイを始めると、スピードが出る。

 

つかまり立ちをする頃には、さらに見下ろせるようになる。

 

歩き始めたら、さらに速く動き出す…。

赤ちゃんから見えている視界は、

たった1年だけで、大きく変化するのだろうな…と想像します。

 

きっと、

それはまるで、冒険のような日々ではないでしょうか。

 

なんでも触れてみたい、

なんでもなめてみたい、

立ち上がってみたい、

動きまわることが楽しくてしょうがない。

 

生まれたときは天井を見ていただけだったのに、0歳~1歳は、激動で大冒険の成長。

そして、

ママは変わっていない気がするけれど、

赤ちゃんから見えているママは日々変化するはずです。

 

お化粧したり、

髪を結わえたり、

お洋服の色が変わったり、

香水の匂いがしたり…

赤ちゃんから見えているママは同じではありません。

そんな日々を過ごす赤ちゃんから見て、

絶対に変わらないもの。

 

それは、おっぱい。

 

いつも変わらず、

丸くて、やわらかくて、あたたかくて、

おいしい味もする。

 

冒険のような激動の日々だからこそ、

変わらない場所があると安心できるのではないでしょうか。

「おっぱい」と聞いてイメージするのは、

「やわらかい」

「あたたかい」

「癒し」…

こんな感じ?

 

「おっぱい」と聞いて、冷たく硬く怖い場所…と想像する人はいないはず。

 

大人でさえ癒しのイメージがある、おっぱい。

 

赤ちゃんから見えるおっぱいはきっと、

とてつもない安心と癒しなのだろうな。

 

甘えていたい、

触れていたい、

安心したい、

 

赤ちゃんが求めておっぱいを飲む期間が、

1年間か

1年6ヶ月間か

2年間か、

もしくは3年か…。

 

平均寿命80年以上の人生で考えると、わずかな誤差に過ぎない。

 

やさしく温かいおっぱいにキスできる期間は、人生の中でほんのわずかな期間だけ。

 

 

断乳を迷うママへ一番伝えたいこと、

それは、

 

焦らなくていいよ。

まわりと同じでなくていいよ。

 

赤ちゃんの人生のほんの数年、

思う存分しがみついて甘えられる時間を大切にして、

 

いのちのつながりをかみしめてほしい。

 

そのうえでママが断乳の時期を決めたなら、

誰が何と言おうと、

それが正解なんです。