ウィメンズリテラシー協会の「母乳・育児」セミナーに行ってきました。

 

ウィメンズリテラシー協会は、代表理事が産婦人科医の宋美玄先生で、「webサイトで多くの情報が発信されている昨今、なにが信頼できてなにがマユツバものなのか、マスコミや専門職で考えられるように」というポリシーの社団法人です。

 

今回は母乳・育児がテーマの講座でした。

講師は、宋先生と、小児科医の森戸やすみ先生のおふたり。

 

 

 

母乳や育児においてはとくに、非科学的なことやスピリチャルな価値観が入り混じっているように常々感じています。

 

なかには、女性を守るために語り継がれているものもあります。たとえば、「妊娠中に火事を見ると赤アザの子が生まれる」のように。もちろんこの言い伝えは非科学的ですが、きっと「妊娠中は強いショックを受けないでほしい」という女性を守る意味がこめられていたのだろうと思います。

 

しかし中には、妊婦や育児中の母親を追い詰めるものも。

 

たとえば、

「髪の毛が逆立った子になるのは、母親の食生活が悪いから」

「質の悪い母乳を飲ませていると、子どもに湿疹が出る」…のように。

(過去ブログ「母乳育児についてのデマ」

 

残念なことに、そのような発言をする助産師や医療従事者は少なくないようです。

 

乳腺炎になったママに食生活を尋ね、犯人は脂ものだと言わんばかりに、「そのドーナツが悪い」「カレーを食べたから」と断言された話はよく聞きます。

 

森戸先生は、

「そもそも脂肪球は小さくてくっつきあわないので、食べ物が原因でつまることはありません」とばっさり。

 

さらに、「食べたことが原因ではなくて『授乳中にこんな脂ものを食べてしまった』という罪悪感がよくないのでは?」と話していらっしゃいました。

 

以前に、小児科医の橋本武夫先生を講演会にお招きした際に、「肉を食べて母乳が詰まったと感じるなら、もっと高級肉を食べてごらん」とお話されていたことを思い出します。

 

母乳は血液から作られます。

 

つまり母乳育児中は、

連日愛の献血をしているようなもの。

 

「〇〇を食べたら乳腺炎になるかも」と心配することなく、美味しいものを食べて体力つけてくださいね。

 

宋先生と森戸先生の著書「らくちん授乳BOOK」もおススメですよ。

 

 

 

会場に来ていた宋先生のお嬢さんと。

変顔見せていたら両手を伸ばして甘えてきてくれたので、だっことおんぶでお遊び。

 

宋先生は、育児も全力なステキな女性です。