§ 済州島 §
王宮を追われたチャングムが過ごした島 済州(チェジュ)
朝鮮半島の南 およそ140㎞に浮かぶ 済州島です
面積は およそ1800k㎡
日本でいちばん小さい県 香川県とほぼ同じ大きさです
済州島は もともと朝鮮半島から独立した国でしたが
15世紀はじめ 朝鮮王朝の統治下に入りました
そしてこの島は 朝鮮王朝を追われた罪人たちが 流された場所でもありました
島の北側 海岸のすぐそばに建つ「恋北亭(ヨンブクチョン)」
流刑者たちが集まった場所です
この島におくられたのは 都の権力争いに敗れた
政治家や学者たちが中心でした
彼らはこの場所から本土を眺め 遠い都に思いを馳せたのです
それからおよそ500年
済州島のイメージは大きく変わりました
温暖な気候が人気を呼び 今や韓国随一のリゾートです
§ 医女 §
チャングムが目指す医女は 朝鮮王朝独特の女性医師の制度です
医女の制度がつくられたのは15世紀はじめ
第3代王 太宗(テジョン)の時代でした
当時 女性は男性の医者に体を見せるのは恥ずかしいことだと考えていました
そのため 多くの女性が治療を受けずに亡くなっていきました
事態を憂慮した王が 女性を専門に診察する医師を養成したのが
医女の始まりです
各地につくられた庶民のための診療所の1つ恵民署(ヘミンソ)
ここで庶民の診察にあたったのも 王朝から派遣された医女たちでした
医女は 王朝の医療制度を支える大切な存在だったのです
一方でこの時代 人の体に触れる職業は卑しいものと見なされていました
そのため医女は 身分の低い奴婢たちの職業とされていたのです
都を追われ奴婢となったチャングムが 医女の道を選んだのはそのためです
§ ツボ §
チャングムが学ぶ東洋医学
その柱となる治療法の1つが鍼や灸などを使ったツボの刺激です
ツボは 体を流れる気の通り道 経脈に沿って点在し
その数は 全身で365あるといわれています
症状に合ったツボを刺激することで 気の流れを良くし
体のバランスを整えようという考え方です
近年の研究で ツボの下には他の場所より神経や血管などが
集中していることが分かりました
しかし なぜツボの刺激が病気に効くのか
その詳しいメカニズムは いまだに分かっていません
人間の長い歴史の中で 経験的に体系化されてきたツボの知識は
今も 東洋医学を学ぶ学生たちの必須科目です
*トングク大学韓医学部 チョ・ヒョンソクさんインタビュー
『鍼や漢方薬は副作用が少なく 患者に安心感を与える優れた治療です』
☝ <ランキング参加中>
よろしければクリックお願いします

