ф 韓国版・花より男子 第12話#1 庶民のプライド ф
ジェハ 『どんな手を使おうか考えてた時 一石二鳥の提案が』
ジャンディ『誰の指図なの?目的は?』
ジェハ 『想像しただけで愉快だ 好きな女を奪われ悔しがるあいつが
黒幕は自分の母親だと知ったら クックク…』
ジャンディ『母親?あんたに指図したのは彼のお母さんなの?』
ジェハ 『先輩が協力してくれれば報酬は山分けしたのに 残念だね』
ジャンディ『どういう意味?』
ジェハ 『先輩が僕を振った瞬間に 目的はあいつだけになった』
ジャンディ『なぜこんなことを?』
ジェハ 『なぜ?ここにいる人間は皆
ク・ジュンピョにいくつも恨みがある 聞きたい?』
ジャンディ『早く答えて!!!あんたはジュンピョにどんな恨みがあるの?』
ジェハ 『正確には 兄の恨みだ』
ジャンディ『お兄さん?』
ジャンディのすぐ前に座り 自分の顔を見せるジェハ
ジェハ 『覚えてる?
厄介者の腹違いの弟を 父親より可愛がってくれた兄の話』
ジャンディ『……』
ジェハ 『ジャンディ先輩 僕をよく見て 誰かに似てない?』
ジャンディ『あ…』
それは ジャンディがまだ 神話(シンファ)学園の生徒ではなかった頃
クリーニングの配達に来た時のことだ
屋上から飛び降りようとしていた男子生徒を 偶然に助けた形になった
「ここは学校じゃない 地獄だ!」
ジャンディ『まさか… 屋上?』
ジェハ 『当たり 兄に伝えとくよ 心身ボロボロだけど
先輩の話は笑ってする』
ジャンディ『あんた…』
ジェハ 『そうだ復讐したかった でも…先輩と親しくなって
先輩が手に入れば復讐はやめてもいい そう思った
本気で思ったのに…』
??? 『早く入れ!!!』
??? 『ジャンディ 無事か?』
??? 『入れ!!!』
ジュンピョの声だ
チンピラたちに取り押さえられて入って来たジュンピョ
ジャンディ『ジュンピョ!ク・ジュンピョ!!!』
ジュンピョ『ジャンディ 何ともないか?』
ジャンディ『ジュンピョ どうして来たのよ!』
ジェハ 『確かめたか?』
チンピラ 『ああ 1人だ マジで1人で来るとはな』
ジュンピョ『女は放せ』
ジェハ 『威勢だけはいいな 断る 女のために抵抗できない
お涙モノの名場面だ 彼女にも見せてやらなきゃ 始めろ!』
殴られ蹴られ みるみるうちに血だらけになるジュンピョ
ジャンディは恐怖で動けない
ジャンディ『お願い もうやめて 死んじゃうわ!お願いだからやめさせて!』
ジェハ 『やめろ』
泣き出すジャンディ
ジュンピョは口から血をしたたらせている
ジェハ 『痛いか?助けてくれと頼めよ ひざまずけば女は解放する』
ジャンディ『ダメ ジュンピョやめて!』
フラフラになりながらも立ち上がったジュンピョは ふたたび殴られ蹴られた
ジェハ 『彼女を諦めると言え 早く言え!』
ジュンピョ『それは無理だ…』
ジェハ 『何?』
ジュンピョ『聞こえたろ?それは言えない』
ジェハ 『死にたいか?』
ジュンピョ『死にたくはないが 殺されるなら仕方ない』
ジェハ 『言え… 早く言え!!!!!』
イスを振り上げ ジュンピョに殴りかかろうとするジェハ
ジャンディはとっさに飛び出てジュンピョをかばう
ジェハの振り上げたイスは ジャンディの肩を強打した…!!!
倒れ気を失うジャンディ
ジャンディのもとへ這って行くジュンピョ
その時 外からジュンピョとジャンディの名を叫ぶ声が…
ソン・ウビンとソ・イジョンが 次々にチンピラを倒していく
1人きりになったジェハを倒すのはユン・ジフ!
イジョン 『大丈夫か?』
ジュンピョ『ジャンディ… ジャンディ…』
ジャンディが意識を取り戻したのは 病院のベッドの上だった
目を開けるとそこには 傷だらけで車いすに乗ったジュンピョが…
ジュンピョ『ジャンディ 分かるか?』
ジャンディ『ジュンピョ…』
ジュンピョ『このバカ おかげで寿命が縮まったぞ』
ジャンディ『私のセリフよ バカはどっち?抵抗しなさいよ
あんな奴ら屁でもないとか言っといて この大ウソつき』
ジュンピョ『マヌケ IQ2ケタの鈍(にぶ)ちん お前を守るためだ!
お前に何かあるより 俺がやられた方がマシだ』
じっとジュンピョを見つめているジャンディ
ジュンピョ『それに 俺様が殴られてやってたのに邪魔しやがって!
大ケガしたらどうする!!! この出しゃばり…』
ジャンディ『バカ マヌケ IQ2ケタの鈍(にぶ)ちん やぁーっ!』
ジュンピョ『ケガ人を殴るなよ!!!』
ジャンディ『女を殴るくせに!!!』
ジュンピョ『マジで痛いんだ!!!』
ジャンディ『私もよ 口の減らない男ね!!!』
ジュンピョ『このバカ!!!』
ジャンディ『暴力男!!!』
病室の外で 花束を抱えて立ってるのはユン・ジフ
呆れ顔で 中に入るタイミングを逃している
ジフは 花束をドアの前に置き 笑顔で去って行く
ジャンディ『ただいま~』
やっと帰宅したジャンディ
帰ると 母親と弟のガンサンが泣きじゃくっている
家の中は 泥棒にでも入られたように荒らされている
母親 『どうしたらいいのぉ… うわぁ~ん』
ジャンディ『何なの?どういうこと? 何があったの?』
ガンサン 『うぇ~ん…』
ジャンディ『ガンサン!泣かないで説明して』
ガンサン 『パパが借金取りに連れていかれた…』
ジャンディ『えっ?!』
母親 『ジャンディ どうしよう… パパが死んじゃうわ
お金がないなら臓器を売って返せって言うの!
パパが殺されちゃうわ どうしたらいいの あぁ…
どうしてこんなことに…』
ジャンディの母親が ジュンピョの屋敷を訪ねる
執事 『ご用件は?』
母親 『か…会長に お目にかかりたくて』
執事 『こちらです』
キョロキョロしながら 執事に着いて行く母親
会長カン・ヒスの部屋に通されると 母親はひざまずく
突然のことに カン・ヒスも驚く
カン・ヒス『何か?』
母親 『助けてください』
カン・ヒス『何をです?』
母親 『以前の提案… その半分でも構いません 家族を助けてください
カン会長以外に頼れる人がいなくて…恥を忍んで参りました』
広げている新聞の影でクスッと笑い 無表情に答えるカン・ヒス
カン・ヒス『難しいことではないですが 物事には順序があります』
母親 『順序?』
カン・ヒス『過ちは謝罪し 返すものは返す そうすれば考えます
私は仕事柄 いい加減な計算や順序は嫌いなんです』
母親 『は… はい もちろんです』
土下座して 床に顔を擦りつけるようにして謝罪する母親
母親 『先日は大変失礼いたしました!
身の程をわきまえない発言 お詫びします お許しください!』
新聞の影で満足げに笑いながらも 不機嫌な表情をつくっていると
突然 母親が持参した包みを開ける
執事 『奥様 何を…』
母親 『どうか! お許しください!!!』
母親が持って来たのは 金ダライに入れてきた“塩”だった
先日 カン・ヒスの頭から塩をぶちまけた代わり 自らかぶったのだ
これには さすがにカン・ヒスも驚く
母親 『私が間違っておりました 何卒お許しください うわぁ~ん…』
ようやく気が晴れた様子のカン・ヒスは 塩まみれの母親に手を差し出す
その手を涙ながらに取り 立ち上がる母親
母親 『感謝します…』
翌日 ジャンディが帰宅すると 父親が座っている
ジャンディは 父親のそばに駆け寄る
ジャンディ『パパ!無事だったの?』
父親 『もちろん!大丈夫だ』
ジャンディ『よかった…ホントに心配したのよ』
喜ぶジャンディとは対照的に 母親とガンサンは暗い表情だ
父親も ジャンディとまともに目を合わせようとしない
ジャンディ『どうしたの パパが無事に戻ってきたのに暗い顔して』
母親は 意を決したようにジュラルミンケースをテーブルの上に置く
ハッとするジャンディ
ジャンディ『まさか それ…』
ガンサン 『そのまさかだよ』
ジャンディ『ママ…』
母親 『パパを見殺しにできる?他に借りる当てもないし』
絶望の表情のジャンディは言葉もない
父親 『いいから返しなさい』
母親 『イヤよ』
父親 『返すんだ!』
母親 『大変な思いして やっと手に入れたのよ
それに これを返したら返済はどうするの!』
父親 『俺の責任だ 自分で何とかする 借金は俺が必ず返す!!!
(ジャンディに)返してきなさい』
母親 『あなたがどうやって?!!!』
父親 『うるさいっ!これ以上逆らったら… もう知らん!!!』
いきおいで家を飛び出した父親を追って ジャンディが…
ジャンディ『寒いのに 上着も着ないで… ほら早く着て』
父親 『ジャンディ お前ジュンピョ君が好きか?』
ジャンディ『……』
父親 『答えなさい』
ジャンディは 父親が座るブランコの隣に座る
じっと地面を見つめながら答えるジャンディ
ジャンディ『私にとってはパパの方が大事』
父親 『すまない…お前の大事な恋の障害になって』
ジャンディ『恋なんかじゃないわ パパったら…』
父親 『恋だよ それが恋なんだ』
ジャンディ『……』
父親 『パパと同じくらい大事な人なんだろ』
ジャンディ『なぜ分かるの?私にも分からないのに』
父親 『フフ… 父親歴は長い それくらい分かるさ』
翌日 ジャンディはカン・ヒスを訪ねる
カン・ヒス 『いらっしゃい ご用件は?』
ジャンディ『お金を返しに来ました』
2つのジュラルミンケースを差し出すジャンディ
カン・ヒスは一瞬で無表情になる
カン・ヒス 『困ってるんでしょ?見栄は張らない方がいいわよ』
ジャンディ『違います 家族で出した結論です 失礼します』
ジャンディの後ろ姿に声をかけるカン・ヒス
カン・ヒス 『金額が不服ならもっと払うわ!
駆け引きがお上手なようね 取り引きしましょう』
ジャンディ『これ以上 私や家族を侮辱しないでください』
カン・ヒス 『つまり 本気でジュンピョと付き合うつもり?』
ジャンディ『それは 私とジュンピョ2人の問題です』
動揺を隠せないカン・ヒス
カン・ヒス 『いいわ お互い本音で話しましょう
私があなたや家族を不快にさせたことは認めるわ
あなたも 息子とは釣り合わないことを受け入れてちょうだい』
ジャンディ『はい 彼と あまりにも違うことは認めます』
初めてジャンディと真正面から向き合うカン・ヒス
ジャンディ『でも ご存知ですか?
私と彼は 同じ場所で同じ方向を見ています』
意味が分からないという表情のカン・ヒス
ジャンディ『彼と約束したんです お母様を別れの言い訳にしないと』
カン・ヒス 『あなたの母親が土下座して手に入れたお金よ
くだらないプライドで無駄にするの?
庶民のプライドにしては高すぎる金額だけど 後悔しない?』
ジャンディ『プライドに値段があるんですか 会長のはおいくらですか?』
カン・ヒス 『生意気な子ね』
涙ぐみながらも 決して負けないで言い返すジャンディを
ほほ笑みながら睨み付けるカン・ヒス
ジャンディ『庶民のプライドをお金で買えるなんて 思い違いです
人の心は お金で買えません そのことを…
もうジュンピョは知ってます それでは』
言うだけのことを言って退室するジャンディ
足がガクガク震え エントランスで座り込む
途中すれ違ったユン・ジフにも気づかずに…
ジャンディは ジェハの言っていたことを思い出す
ジェハ 「想像しただけで愉快だ 好きな女を奪われ悔しがるあいつが
黒幕が自分の母親だと知ったら クックク…」
そこへ…
ジフ 『消防車です 火事はどこ?』
ジャンディを自宅に連れていくジフ
ジフ 『ホットケーキ 小麦粉に卵
ベーキングパウダーも忘れずに入れて焼く』
焼き上がったホットケーキに たっぷりのメープルシロップをかけるジフ
そのたっぷり加減に驚くジャンディ
ジフ 『元気が出る薬だよ』
甘いパンケーキを頬張り 元気を取り戻すジャンディ
それを見守るジフの笑顔
ジャンディ『ごちそうさま』
ジフ 『行こうか』
ジャンディ『どこへ?』
次にジフがジャンディを連れていった場所はゲレンデ
暖炉の前で本を読みながら 楽しそうにはしゃぐジャンディを見ている
ジャンディの相手をしているのはク・ジュンピョ
ソ・イジョン ソン・ウビンも華麗に滑っている
偶然に居合わせた3人娘が F4を見つけて大騒ぎ…!
日が暮れ 部屋でくつろぐ4人
ジュンピョの手に揺れているネックレスを見て…
イジョン 『それは?』
ジュンピョ『何でもない』
イジョン 『見せろよ』
ネックレスはイジョンからウビンの手に…
ウビン 『プロポーズのにおいがするぞ』
ジュンピョ『バカ言うな 危なっかしいから首輪でもつけようかと』
イジョン 『ペットかよ』
ウビン 『ちゃんと彼女に渡せるか 相当心配だな』
イジョン 『首輪とか言われて黙ってるわけがない 回し蹴りが出るかも』
ウビン 『クム・ジャンディの必殺技!懐かしいな』
ジュンピョ『うるさいぞ!俺をネタにして遊ぶな!』
そう言いながら 次第に不安になるジュンピョ
暖炉の前のジャンディのために ユン・ジフがギターを弾く
拍手を贈るジャンディ
そんなジャンディに手を差し出すジフ
ジフ 『チケット』
ジャンディ『フフフ…楽譜めくりしようと思ってたのになくて』
ジフ 『じゃあ 頼みを聞いてくれる?』
ジフの頼みとは…
なぜか外で寒さに震えているジュンピョ
そこへやって来たのはジャンディ
ジュンピョ『寒いのにこんな所に呼び出すなよ!』
ジャンディ『ジュンピョ?』
ジュンピョ『ジャンディ…』
ジャンディは 持って来たコーヒーを手渡す
寒いと凍えてたジュンピョは ジャンディに自分の上着をかける
ジュンピョ『寒いぞ 着てろ ポケットに手を入れとけ』
ジャンディ『??? 何か入ってる 何よこれ』
ジュンピョ『見ての通り ネックレスさ』
ジャンディ『アッハハハ… これはひどいわ いくら何でも女物をつけるなんて』
ジュンピョ『!!! …鈍(にぶ)ちん』
ジャンディ『???』
ジュンピョ『お前のだ』
ジャンディ『え?』
ジュンピョ『やるよ 世界に1つだけしかない 今度こそなくすなよ』
ジャンディ『1つだけ?』
ジュンピョ『そうだ』
ジャンディ『本当に?』
分からない奴だ!という表情のジュンピョ
ジュンピョ『俺がデザインしたんだ! 見ろ 周りが俺で 中にいるのがお前』
ジャンディ『何で?あんたが星で私は月なの?』
ジュンピョ『お前は 俺という星から永遠に抜け出せない月だから
何があっても 俺はこの月を放さない…』
最高のシチュエーションで キスをしようとするジュンピョ
感動してジャンディもいい雰囲気に…
その瞬間!
ジュンピョのくしゃみで すべてがぶち壊しになった
ジャンディ『慣れないことするから風邪をひくのよ!!!』
ジュンピョ『違う ただの咳だ』
着せてもらったコートを脱ぎ ジュンピョに着せてやるジャンディ
ジュンピョ『寒いぞ』
自分のコートの中に ジャンディを包み込むように抱きしめるジュンピョ
寄り添い イルミネーションで輝くゲレンデの先の 夜空を見上げる2人
ジュンピョ『あそこ あの光ってるやつ』
ジャンディ『人工衛星じゃない?』

☝よろしければクリックお願いします

