◎ 朱蒙 第53話 ◎
クムワ王の意向を伝えに来たと言うフクチ大将軍(テジャングン)
日無光(イルムグァン)が起きてから乱心し 民や家臣を虐殺しているテソ
その暴政に対し クムワ王が復権を決意したことを報告しに来たのだった
チュモンを捕縛するという命を受け 軍を率いて来たのだが
テソの命令には従わず 四出道(サチュルト)を掌握しに行くという
フクチ大将軍(テジャングン)は クムワ王の復権後 漢が攻めてきた場合
それを阻止してほしいと頼みに来たのだった
四出道(サチュルト)の掌握に協力し クムワ王の復権の手助けをし
さらには 漢軍の攻撃を阻止するというチュモンの考えに
巫女ヨミウルは表情を曇らせる
テソの暴政よりも クムワ王の復権の方がタムル軍にとって好都合のようだが
ヨミウルは この復権がかえってよくない方向にいきそうな予感がするのだった
何の連絡もしてこないフクチ大将軍(テジャングン)に 不安を隠せないテソ
フクチは テソの臣下である兵士を殺し 行動を起こす
この復権に関する動きは フクチ大将軍(テジャングン)の独断ではなく
大使者(テサジャ)プドゥクプルの協力も得られていた
その条件として 漢と友好的に交流すること チュモンを扶余(プヨ)の敵として
認めることが提示された
ユファ夫人は 侍女として働かされているイェソヤを慰め元気づける
ヤンソルランは さらにイェソヤを苦しめ 身なりまで侍女の服を着せた
その夜 財部皁衣(チェブジョイ)と外使者(ウェサジャ)の2人が
プドゥクプルの屋敷に呼ばれる 続いて家臣たちがやって来る
クムワ王が復権すると聞き 動揺する一同
賛否を問いながら 反対するものは死んでもらうと言われ怯える家臣たちだった
闇に紛れ 見張りの兵が倒され 救出されたソンジュがクムワの前に立つ
ソンジュは部下を率い テソの護衛兵を討ちに行く
同じ頃 フクチ大将軍(テジャングン)は四出道(サチュルト)を攻撃する
ただ1人プドゥクプルに呼ばれなかったポルゲは 王妃を訪ねていた
本当にこのままでは大変なことになると訴えるポルゲ
分かっている王妃だったが チュモンを捕えればテソも落ち着くだろうと言う
それまで家臣をなだめてと言うが もうすでに遅すぎたのだった
そこへ乱入してきたソンジュが ポルゲの喉元に剣を突き付ける
最後に取り囲まれたのは テソとナロ
必死に応戦するが 無数の弓隊に狙いを定められ 事態を把握する
すでに護衛兵が掌握されたと知り 自らの剣を手放すテソだった
テソ ナロと 妻ヤンソルラン 王妃とポルゲが捕えられた
誰が謀反を企てた!と怒鳴り散らすテソの前に クムワ王が現れる
その後ろから プドゥクプルをはじめ家臣たちが続くのを見て驚愕するテソ
『父上!』
『謀反だと?何を言ってる 自分の座を取り戻しただけだ』
『こんな不敵なことを企てるのは陛下だけ
ですが 無謀な決断をなさいましたね
馬加(マガ)の叔父上と諸加(チェガ)が黙ってませんよ!!!
先に宮殿守備隊長も駆けつけるでしょう!』
しかし 頼みとする者は皆 捕えられていると知ると意気消沈する王妃
『大使者(テサジャ)!!!』
『四出道(サチュルト)もフクチ大将軍(テジャングン)が掌握してるはず
恐縮ですが 現実を直視してください』
『大使者(テサジャ)がこんな仕打ちをするのか!』
『扶余(プヨ)の滅亡を見ていられませんでした
この事態を招いたのは殿下です』
クムワ王は 悪態をつき続ける王妃を寝所に軟禁し テソを投獄する
駆けつけたユファ夫人を罵倒しながら 王妃は連れられて行く
イェソヤの前では ひざまずかされているヤンソルランが 睨み付けている
これまでの苦労を労い ユファ夫人にやさしい言葉をかけるクムワ王
辛い日々を耐えたイェソヤにも 思いやりのまなざしを示すのだった
扶余(プヨ)に滞在しているヨンポは この事態に変化に動揺する
漢を敵視しているクムワ王が実権を取り戻し テソをも投獄したとすれば
自分の立場も危ういのが現状だ ヨンポは身を隠すしかなかった
復権して 再びその玉座に座るクムワ王は 扶余(プヨ)の再興を家臣に誓う
そこへ フクチ大将軍(テジャングン)が 諸加(チェガ)たちを捕えて戻る
王妃の叔父である馬加(マガ)は 激しく抵抗したため その命を奪われた
馬加(マガ)のいない今
諸加(チェガ)たちはクムワ王に忠誠を誓うしかなかった
中央の権力に二度と欲を出してはならないと諌められ 釈放される
本渓(ポンゲ)山 タムル軍の砦では クムワ王の復権を心から喜ぶ声が大きい
特に ユファ夫人とイェソヤを救出できなかった負い目に
ずっと苦しみ続けてきたモパルモは ようやく安堵のため息を漏らす
ケルでも クムワ王の復権が波紋を呼んでいた
ソンヤン大君長の笠を着てソソノを追い詰めていたヨンチェリョンは
危機感を感じないではいられなかった
さらに 息子チャンスが これ以上操り人形になりたくないと反抗する
チン大人(デイン)は 滞在中に起きたこの事態をどうするのかと
プドゥクプルを責め立てるが 復権するためにクムワ王と約束しているので
大丈夫だと取り成す
宮殿に戻ることも出来ずにいるヨンポは 無礼な町民の態度に
思わず自分が王子だと名乗ってしまう
テソとヨンポに恨みを抱く民は ヨンポを袋叩きにするのだった
惨めな思いに 投獄されてもいいから宮殿に戻ると嘆くヨンポ
しかし 兵の姿を見るだけで震えあがり 隠れてしまうヨンポだった
宮殿では クムワ王とプドゥクプルが睨み合っている
復権に協力する条件としてプドゥクプルが提示したのは
漢との友好関係を結ぶことと チュモンを敵対することだった
どちらの条件も 本来クムワ王の本心ではなかった
クムワ王は チュモンを宮殿に呼び戻すと宣言する
これに対し チュモンが率いているタムル軍と古朝鮮(コジョソン)の流民を
どうするのかと詰め寄るプドゥクプル
王の使者として 砦にフクチ大将軍(テジャングン)とソンジュが訪ねてくる
クムワ王は チュモンを宮殿に呼び出した
その使者として 2人はやって来たのである
『大将は もう扶余(プヨ)の王子ではありません
タムル軍の大将であり 新しい国の王となる方です
今後は扶余(プヨ)との縁を絶ち 大業に専念しなければなりません
テソ王子より恐ろしい方は クムワ王だとお忘れなく』
巫女ヨミウルの苦言だったが チュモンはあえて宮殿に戻る
姿を見せたチュモンに 民は歓喜の万歳を繰り返す
英雄として迎えられるチュモン
民衆の中にいたヨンポは そのすごさに声も出ない
晴れて 母ユファ夫人と妻イェソヤに再会するチュモン
まさかこんな日が来るとは…感激に涙が流れる3人だった
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