ф 韓国版・花より男子 第2話#1 2年K嬢の妊娠 ф 


ジャンディ『放して やめて!!』

????『黙れ』

 

プールの更衣室で何者かに襲われたクム・ジャンディ

その時!

 

????『団体訓練中か?』

 

ジムで仮眠中だったユン・ジフだ

ジャンディを襲った男子生徒たちも 相手がユン・ジフだと分かった途端 おののく

ジフは倒れこんでいる女の子がクム・ジャンディだと分かると…

 

ジフ    『おい ホットケーキ 何か忘れてないか?』

ジャンディ『え…えぇ?(この状況で?)』

 

ジャンディはまだ 男子生徒たちに羽交い絞めになっているのだが…

 

ジフ    『作ってみたけど膨らまなかった』

ジャンディ『も…もしかして ベ…ベーキングパウダー?』

ジフ    『そうだそれだ それからミックス粉も売ってたぞ』

ジャンディ『た…助けて…』

 

ジャンディの言葉に やっと男子生徒たちに目を向けるジフ

 

ジフ    『何でまだいる?』

男子生徒『ジュンピョ先輩が…』

ジフ    『失せろ』

 

男子生徒たちはすごすごと退散する

ジフは まだ怯えているジャンディの肩にタオルをかけた

 

ジフ    『寒そうだ』

立ち去りながら つぶやく…

ジフ    『ベーキングパウダーか…やり直しだ』

ジャンディ『先輩… 助けてくれてありがとう』

ジフ    『勘違いするな こういうのが嫌いなだけだ』

 

退散した男子生徒たちはク・ジュンピョのもとへ

 

ジュンピョ『ジフが?』

後輩   『はい ちょうど現れて…』

ジュンピョ『勝手なことするな』

後輩   『“思い知らせてやれ”と…』

ジュンピョ『俺は脅せと言っただけだ!』

後輩   『申し訳ありません』

ジュンピョ『退学したいのか?消えろ!不愉快だ 失せやがれ!!』

 

あんなことがあったのに アルバイトに来たジャンディ 心配するカウル

 

カウル  『ジャンディ 本当に大丈夫?』

ジャンディ『大したことないわ』

カウル  『十分 大したことよ!顔はイケメンでも中身は完全に腐ってる

       そんな悪党が4人もツルんでるわけね』

ジャンディ『そうでもない』

カウル  『何が違うの?』

ジャンディ『1人はちょっと違うみたい』

カウル  『1人?誰?』

 

バイト帰りの途中 オーロラビジョンに映し出される モデルのミン・ソヒョン

 

ジャンディ『今度のは最高ね』

 

すると そのすぐ近くで ポスターのミン・ソヒョンにキスをしている男性が…

通り過ぎようとして 急にブレーキをかけるジャンディ

 

ジフ先輩だ…

 

ジャンディ『先輩もファン?こんなところを触ったら 手が汚れますよ』

 

自転車を止めて カバンからティッシュを取り出すジャンディ

自分の汚れた手を拭いてくれるのかと 期待するジフ

しかし ジャンディはジフの前を通り過ぎ ミン・ソヒョンのポスターを拭きはじめる

思わず笑みがこぼれるジフ

 

ジャンディ『本当にステキ まさに“女神降臨”ですね』

ジフ    『女神?』

ジャンディ『いいのは顔だけじゃない すごい秀才なんです モデルの収入は

       全部寄付して フランスの司法試験にも合格』

ジフ    『彼女を知ってるの?』

ジャンディ『もちろんです 私の理想なんです』

ジフ    『理想?』

ジャンディ『卒業後は親の法律事務所を継ぐと言われてるけど 私は違うと思う

       もっと立派なことをすると思います 休暇中はアフリカやアフガニスタン

       チベットにも行ってるとか』

 

ミン・ソヒョンのことを 熱く語るジャンディに ジフはクスッと笑う

 

ジャンディ『ただの想像だけど 王族とか大統領と結婚するんじゃないかな

       ヘップバーンみたいに 世界平和に貢献する世界のお姫さまって感じ?』

ジフ    『ただのモデルだ』

ジャンディ『フランスの大統領だってモデルと結婚したでしょ もしかして…

       ヨーロッパの王子や次期大統領からプロポーズされるかも

       十分あり得ることだと思いませんか?』

ジフ    『いつもうるさい子だな』

ジャンディ『私はただ…』

 

さっき クスッと笑ったジフではない 顔には怒りの色さえ浮かんでいる

 

ジフ    『君に何が分かる』

 

それだけ言うと ジフは立ち去ってしまった

ジャンディは 自分の言葉の 何がジフを怒らせたのか 全く分からなかった

 

帰宅したジャンディ 弟のガンサンはパソコンに夢中

 

母親    『ガンサン 食べないの?パソコンにかじりついても何も出ないのに』

父親    『電磁波は出る 気をつけろ 立派な大人になれないぞ!』

ガンサン 『お金になるんだよ サルバイトをバカにして』

父親    『サル…何?』

 

ドカ食いして口がふさがっていたジャンディが やっと口を挟む

 

ジャンディ『サイバーアルバイト』

ガンサン 『楽しい世の中を作るのは 僕みたいなマニアたちさ』

父親    『電磁波のせいでおかしくなったか』

ガンサン 『えぇ?何だって? なる ちょコワ』

母親    『なるチョコってどういうチョコなの?』

父親    『ママ そうじゃない チョコになりたいって意味さ』

ジャンディ『“なる ちょコワ”は “なるほど 事実ならちょっとコワいな”よ』

ガンサン 『ビッグニュース!』

父親    『何が?』

ガンサン 『神話(シンファ)の女子生徒が妊娠した』

 

パソコンの前に家族が大集合!

 

ガンサン 『ここだよ

      “神話(シンファ)学園2年K嬢 乱れた私生活 産婦人科を受診”』

母親    『2年K嬢?あなたのクラスかもね “K”はキム?』

ガンサン 『カンだよ』

ジャンディ『クォンもあるわ』

父親    『世も末だな 高校2年生が妊娠とは』

母親    『神話(シンファ)学園みたいな名門で?

       良家のお嬢様が聞いてあきれるわ』

ジャンディ『良家のお嬢様ほど怖いものよ』

父親    『そうなのか?』

 

翌日 ジャンディが登校すると…

 

〝メール到着〟

〝K嬢の正体発覚〟

 

何だか 背後に視線を感じるジャンディ

(何見てるのよ あんたらの方が ずっと汚いじゃない 記事の女の顔が見たいわ)

 

教室に入ると…

 

『庶民の分際で…』

 

会話が止まる

みんなが視線をそらす

黒板に落書きしていた生徒も席に戻る

黒板を見ると…

 

〝男好き〟

〝汚れた雌ネコ〟

〝学校に来るな〟

〝低俗女〟

〝ジャンディ 死ね〟

〝父親は誰?〟

〝身の程知らず 消えろ〟

〝中絶禁止〟

 

あまりのことに 言葉もないジャンディ…

昨夜パソコンの前で 家族であきれた“2年K嬢”は自分のことだったのだ

 

ここは F4が集う校内のサロン

 

イジョン 『今日は静かだな』

ウビン  『何だ?』

イジョン 『2,500ウォン』

ジュンピョ『待ってろ そのうち現れる あのネズミが』

ジフ   『今度は何をした』

ジュンピョ『また助けてやる気か?』

ウビン  『何の話だ?』

ジフ   『もうやめろよ』

ジュンピョ『助ける気がないなら口を出すな』

ジフ   『女相手にムキになるなよ』

ジュンピョ『女に見えるか?身の程知らずのクソブタだ ブタでも犬でも

       俺様に盾突く奴は踏み潰す主義なのさ』

 

教室では ジャンディが怒りにまかせて黒板の落書きを消している

そこへ あの3人が…

 

ジンジャー『消し終わった?でも困ったわね これは?』

 

携帯を振りかざすジンジャー 画面をジャンディに見せる

 

〝K嬢は クム・ジャンディ〟

 

席に着くと 机の上には汚されたタオルが…

 

ジンジャー『ねえみんな 何だか悪臭がしない?』

サニー  『どれだけ汚れてるのかしら』

ミランダ  『汚れた女のにおいって…マジで悪臭だわ』

ジンジャー『サニー 香水を 同じ教室で勉強できないわ』

 

決心したように立ち上がるジャンディ

 

ジャンディ『もうダメ 我慢できない』

ジンジャー『我慢できなきゃ どうするっていうの?』

 

とうとう F4が待つサロンにやって来たジャンディ

 

ジュンピョ『“噂をすれば崖”だな 俺の言ったとおりだろ 謝っても遅いぞ』

ジャンディ『お遊びはここまでよ “警告 退場” そのままあんたにお返しするわ』

ジュンピョ『クリーニングじゃ それが謝罪か?』

ジャンディ『セレブは被害者が加害者に謝るの?』

 

たった今 汚された上に香水を振りかけられたタオルでジュンピョの顔をはたく

 

ジュンピョ『何だと?』

立ち上がったジュンピョの前で 拳法の構えをとるジャンディ

ジュンピョ『お前 何する気だ?』

ジャンディ『お遊びはここまでと言ったはずよ 私はちゃんと言ったからね!』

 

そう言うなり 回し飛び蹴りで ジュンピョを倒してしまった

驚くジフ あ然とするイジョン 笑い出すウビン

 

倒れこんだまま口も聞けない程 びっくりしているジュンピョ 怯えているようだ

 

ジャンディ『私が男と手をつなぐとこでも見たわけ?

       キスもしたことない清らかな私が妊娠?あんた!!!』

 

ジュンピョの方へにじり寄って行くジャンディ

ほかの3人は もうおかしくてたまらない

 

ジャンディ『今度 汚い真似したら ぶっ殺すわよ!』

 

F4の脅威に 勝利した瞬間が この時かもしれない

ジャンディは静かにサロンを出て行った

恐れ入った表情で笑い転げる3人

ク・ジュンピョだけが 笑えなかった

怒りも反撃もない ただただ驚いたのだ

おそらく 親にだってこんな叱られ方はしたことがないのだろう

初めてのことに 自分でも どう反応していいのかすら分からないジュンピョだった


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