札幌の美容皮膚科医のたけなかです。
妊娠中は保険診療でも美容の自由診療でも、受けられる治療がかなり限られてしまいます。
内服薬は妊婦は使えないものが多いのですが、漢方薬では妊娠中でもOKの薬があります。
有名なのは当帰芍薬散
当帰芍薬散は安胎薬として知られている漢方薬で、切迫早産や妊娠中の浮腫などに適応があります。
妊娠中はアトピーやざ瘡の悪化、妊娠性痒疹といったかゆみなど肌トラブルが起こることがあります。
先月の東洋医学雑誌に妊娠中の皮膚トラブルに当帰芍薬散が有効だったという報告がありました。
当帰芍薬散は当帰、川芎といった補血作用、茯苓、白朮など利水作用があり、血虚や水毒がある症例に使われます。
妊娠すると東洋医学的には血虚や水毒になる人が多いと思われ、もともと当帰芍薬散の証ではなくても妊娠により当帰芍薬散の証になり、妊娠をきっかけに生じた皮膚トラブルに効果があるのではないかと考えられます。
妊娠性痒疹などはかゆみがつよくて、でもステロイド外用など対症療法で様子をみるしかなくなかなか大変なのですが
当帰芍薬散など漢方で効果が期待できるものがあれば試してみる価値はありますね。
漢方治療をご希望の方はご相談下さいね。
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