●埼玉県蕨市の不動産業・稲垣美惠子(77歳)

・蕨市や川口市に約30棟のアパートやマンションを所有

・暴力団関係者や半グレ、中国系マフィアなどを「無審査」で入居させる

・夜逃げ後に飲食店を営み子供3人を育て、相続した西川口の実家を売却して、

 40年ほど前から不動産賃貸業に乗り出した。

「母は『大丈夫、私が責任を取るから!』の一点張りで私の懸念を

聞いてくれませんでした。

母は、幼い私たち子供3人を連れて夜逃げをしています。

女手一つで私たちを育てるなかで、誰からも手を差し伸べられずに辛い思いをしたはず。

ヤクザだろうが半グレだろうが、困った人が近くにいたら助けたくなるのでしょう」

。。

思うに。。

40年前に買い漁った古いアパートは。。かなり老朽化しているはず。。

入居者がいないと家賃収入につながらない。。

訳ありの人を入居させたのは「義理人情」だけではないはず。。

『大丈夫、私が責任を取るから!』。。。

で。。容疑者を逃がしたり。。治安悪化の責任どうしてるんだろ。。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/dd41201f8597808234af639498ceedbb98d82b36

「あんた、すぐ逃げな!」

77歳の人情おばちゃんがヤクザを逃がして逮捕

…その「ヤバすぎる舞台裏」

現代ビジネス 記事抜粋

 埼玉県蕨市に、「ならず者」が集結しているアパート群がある。

この魔窟に潜んでいた犯罪者を逃がしたとして、逮捕された大家が話題だ。

この女、何者なのか。ここにはどんな住人が住んでいるのか。

警察が捜査中の人物の逃走を手伝ったとして、警視庁薬物銃器対策課は5月29日、

埼玉県蕨市の不動産業・稲垣美惠子容疑者(77歳)を犯人隠避の疑いで逮捕した。  

4月下旬までに、約15・2キロ(末端価格約9億4500万円)の覚醒剤を密輸したとして

男女6名が逮捕されたが、稲垣容疑者は彼らに家宅捜索が入ることを知り、

「あんたやってんの? (警察から)連絡が来たよ。

やってるんだったらやってるで、すぐ逃げな と伝えたとされる。  

「捕まった6名のうち4名が、稲垣が大家をしている蕨市の物件に住んでいたのです。

警視庁が家宅捜索のため、稲垣に合い鍵の提供を打診した直後、

逃走を促す電話をしたとみられています。  

逮捕者のなかには住吉会系暴力団の幹部がいて、覚醒剤は彼らがメキシコの

麻薬カルテルを通じて仕入れたとみられている。かねてから警察では、

稲垣のアパートが麻薬犯罪の温床となっている可能性があるとして捜査を進めていたようです。

彼女と反社会的勢力との関係性については、現在も捜査が続いています」

(全国紙社会部デスク)

実は稲垣容疑者は、地元では有名な人物だ。

蕨市や川口市に約30棟のアパートやマンションを所有しており、

そこに暴力団関係者や半グレ、中国系マフィアなどを次から次へと

「無審査」入居させていたというのだ。  

「ヤクザアパート」

―ガラの悪い男たちが出入りする稲垣容疑者の所有物件は、地元でそう呼ばれ、

近隣住民からは恐れられている。  

ヤクザを住まわせ、犯罪の手助けまでしてしまった稲垣容疑者とはどんな人物で、

彼女のもとに集まってくるのはどんな人々なのか。  

本誌は「ヤクザアパート」の実態を調べるべく、埼玉県蕨市を訪ねた。  

JR西川口駅に降り立ったとき、まず目に入るのが外国人の多さだ。

中国語を話す家族連れや中東系の大男など、日本人のほうが少なく感じられる。

駅前のパチンコ屋の前には黒塗りのバンが止まっていて、車の傍では

入れ墨の入った男が仁王立ちで周囲を睨みつけている。

地元の暴力団関係者は、こう解説する。  

「このあたりは昔からヤクザが非常に多い。

風俗店の経営や覚醒剤の売買をシノギにしてきました。

最近はチャイニーズマフィアが入り込んで勢力を拡大していますが、

住吉会系の暴力団や極東会系の暴力団が、依然として存在しています」

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記事抜粋

「ここらで稲垣さんを知らない人はいませんよ。半グレだろうがヤクザだろうが、

誰でも自分のアパートに無審査で入れてしまうから

、蕨の治安が悪くなったと困っている住民は多いです。

実際、夜になるといかつい見た目の人の出入りも増える。

こういう人たちが入れ替わり立ち替わりで、捕まった人の部屋を出入りするのを

見たことがあるので、そこで覚醒剤の密売が行われていたのかもしれません。

黒塗りのセダンが路上に駐車されていることも多い。

こうした事情を踏まえてか、警察のパトロールは頻繁にあります」

別の近隣住民はこう話す。

「彼女が大家業を始めたのは40年近く前からではないでしょうか。

築40年以上はするような古い物件を次々と買い漁っていた印象です。

周辺の住民に『土地を売るならウチで買いたいから言ってね』と

しつこく言っていたのを覚えています。

外見は背が低くて、ぽっちゃり体型。べらんめえ口調で話すおばちゃんですよ。

家賃を回収するために、いつも自転車で入居者の家に行っちゃうくらい元気。

それだけパワフルだから自分のとこの入居者を巡ってトラブルは絶えなかったですね」

取材拒否で断られるケースが大半ではあったが、話を聞けた入居者の半数近くは

脛にキズを持っているように見受けられた。

稲垣容疑者の所有物件の近くには、ある暴力団が事務所を構えている。

話を聞いてみると組員がこう応じた。

「稲垣さんは敷金も礼金も取らない。決してカネ儲けのために人を

たくさん入れているだけではないと思う。

たとえば、俺たちのシノギはテキ屋だ。決して覚醒剤なんか扱わない。

罪を犯さず真面目に仕事をしているのに、世間は『暴力団だから』

とシャットアウトする。稲垣さんは、社会からあぶれた俺たちみたいな人間の

受け皿になっていることをわかってほしい」

蕨市内にある稲垣容疑者の自宅を訪れたところ、長女が取材に応じた。

「よく素性がわからない人であっても次々と入居させてしまうので、

私が懸念を伝えたこともあるんです。

それでも母は『大丈夫、私が責任を取るから!』の一点張りで聞いてくれませんでした。

他人には理解しがたい信条ですが、母の過去が深く影響していると思います。

かつて母は、幼い私たち子供3人を連れて夜逃げをしています。

女手一つで私たちを育てるなかで、誰からも手を差し伸べられずに辛い思いをしたはず。

だからこそ、ヤクザだろうが半グレだろうが、

困った人が近くにいたら助けたくなるのでしょう」

「警察から連絡が来たときは、理性より先に情が立って

『困った入居者を守らなきゃ』と電話をしてしまったのでしょう。

社会的に許されないことはわかりますが、母らしいなと思いました」

夜逃げ後に飲食店を営み子供3人を育てていた稲垣容疑者は、

相続した西川口の実家を売却して、40年ほど前から不動産賃貸業に乗り出した。

彼女と20年以上の付き合いがある地元不動産会社の役員はこう明かす。

「いまも蕨や川口の物件を買い漁っているのは、家賃収入を得ることで、

子供や孫に不自由な暮らしをさせたくなかったからでしょう。

どケチなことでも知られていて、稼ぎはあるのに質素な生活をずっと送っています。

よく『私は人と繋がっているのが好きなの』と言う人でね。

子供も含めて、自分に関わる人たちを助けたい気持ちが非常に強いんです。

一緒に車に乗っていると『あそこの店子が気になるから寄って!』と

様子を見に行くくらい。癖が強いから好き嫌いは別れるだろうけど、

彼女によって救われた人がいることは間違いありません」

どこにも入居できずに行く当てのない者に、

稲垣容疑者はかつての自分を重ね合わせていたのかもしれない――。

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