●中国
・中国人民解放軍(PLA)の正体を隠し、世界各地に民間飛行訓練会社を設立し、
巨額の年俸で、西側の戦闘機パイロット・航空機エンジニア、
航空作戦センター勤務経験者、航空専門家をリクルート。
・南アフリカ共和国・ケニア・ラオス・マレーシア・シンガポール・タイなどに設立。
・中国人民解放軍(PLA)の空軍は戦闘経験がなく、
高度なノウハウを独自に伝授するパイロットがいない。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/c8aa0e6ce439f6fa7582109dee829fd4f6c96b37
盗んだ技術で戦闘機は作ってみたけれど…どうやって飛ばすの?
中国人民解放軍、世界各地で元職・現職パイロットを募集
朝鮮日報 記事抜粋
米国ODNI(国家情報長官室)のNCSC(国家スパイ防止および安全保障センター)と、
米・英・加・豪・ニュージーランドの5カ国から成る軍事情報共有パートナーシップ
「FVEY(ファイブ・アイズ)」は6月5日、
「中国人民解放軍(PLA)が、戦闘機パイロットの高等飛行訓練のため、
巨額の年俸とボーナスを出して西側出身の戦闘機パイロットを誘引する
プログラムを強化している」と発表した。
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FVEY各国は6月5日に発表した資料で「これまでの阻止の努力にもかかわらず、
中国はPLA(中国人民解放軍)の正体を隠して世界各地に民間飛行訓練会社を設立し、
さまざまな手法を駆使し、米国やNATO(北大西洋条約機構)諸国に所属する
元職・現職の戦闘機パイロットに数十万ドル(10万ドル=現在のレートで約1600万円)
の年俸を提示して極めて積極的にアプローチしている」
「これを通して中国は、PLAの制空能力を高め、西側の空軍戦術、テクニック、
手続きについても情報を得ようとしている」と明かした。
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民間飛行訓練機関を通したPLAの採用対象には、戦闘機パイロットだけでなく
航空機エンジニア、航空作戦センター勤務経験者、航空専門家なども含まれている。
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FVEYの資料は「PLAは西側の戦闘機パイロットからの教育を通して、
西側の先端戦闘機の現実についての知識や、台湾武力衝突のような軍事紛争時に
西側が選択するであろう戦術を習得しようとしている」と伝えた。
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ニューヨーク・タイムズ紙は、PLAのこうした積極的なアプローチについて
「中国は米国の先端技術を盗んで戦闘機などを作ることには成功したが、
PLAのパイロットがこれを巧みに操縦できないから」だと報じた。
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また、米国・NATOの戦闘機パイロットは数多くの実戦を通して高度な戦術飛行
や作戦遂行能力を持つようになったが、PLA空軍はこうした戦闘経験がなく、
高度なノウハウを独自に伝授するパイロットがいない。
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中国は、見かけ上はPLAと無関係に思える民間の訓練センターを
南アフリカ共和国・ケニア・ラオス・マレーシア・シンガポール・タイなどに設立。
そして西側の戦闘機パイロットに、新型のさまざまな戦闘機を操縦する経験や
巨額の年俸の提示といった「非常に邪悪なリクルート」手法を用いている、
とFVEY側は明かした。
さまざまな集まりを通して参加することになった西側の元職・現職パイロットたちは、
当初、裏にPLAがいることを全く知らなかった。
中国の隠密裏なアプローチは2022年、南アフリカ共和国のテスト飛行訓練機関
「TFASA(Test Flying Academy of South Africa)」に
英国の陸海空の戦闘機パイロット出身者30人が雇用されたことが判明する中で露見した。
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TFASAは「極東アジア4年勤務」契約の広告を出し、
「応募者は必ず米国や英国の戦闘機テスト飛行学校の卒業者でなければならない」と要求。
応募者らは最終的に、中国の戦闘機パイロットに高等飛行訓練を施すことに利用された。
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英国防省は当時、自国の戦闘機パイロット出身者が最大23万7000ポンド(約4730万円)
もの年俸を受け取ってこの南アフリカの機関に雇用され、
ニュージーランド・カナダ・オーストラリア・フランス出身のパイロットも、
この機関に雇用されたと明かした。
22年4月23日にPLAの高等練習機・軽戦闘機であるJL10(教練10)が
安徽省で墜落したときも、脱出したパイロット2人のうち1人は英語を話す西側の人物だった。
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米国政府は今年5月、中国のPLA戦闘機パイロットらに対し、
2010年から12年にかけて戦闘機の空母着艦方法を訓練した
元米海兵隊戦闘機パイロットのダニエル・ドゥガン(Daniel Duggan)を起訴。
被告はオーストラリア国籍を保持しているため、被告に対する追放手続きを
オーストラリア政府と協議している。
また米商務省は昨年6月、南アフリカのTFASAに対し制裁を加え、
中国PLAとの協力の事実が判明している企業に対して引き続き制裁を加えている。
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中国は、西側のこうした阻止の努力に対し、
西側のパイロットを採用する会社の名称や所在地を変え続けることで対抗している。
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なお、ニューヨーク・タイムズ紙は
「中国の戦闘機パイロットの実力が向上しているのは事実だが、
これが西側の戦闘機パイロットらの教育のおかげなのか、
PLAパイロットが飛行訓練に注いだ時間のおかげなのかについては、
米情報当局内でも議論がある」とも伝えた。
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