https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA024KI0S4A400C2000000/
太陽光発電9社、林地開発トラブルで交付金停止 経産省
日経済新聞
経済産業省は2日、林地で無許可開発などをしていた太陽光発電事業者9社を対象に
国からの交付金を同日付で一時停止すると発表した。
4月に導入した措置を初めて適用した。
事業者に早期是正を促し、再生可能エネルギーの普及に向けて地元住民の理解を得やすくする。
改正再生エネ特措法が4月1日に施行された。
経産省は同法にもとづき、悪質な業者を対象に国の固定価格買い取り制度(FIT)
などの交付金を停止できるようになった。
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今回は9社すべてが森林法に違反していたと判断し、同法でFITの交付金を停止した。
経産省は対象企業や設置エリア、個々の違反内容を明らかにしていないが、
林地の開発許可を取らずに太陽光パネルを違法に設置した事例が含まれるという。
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FITは、企業などが太陽光や風力といった再生エネで発電した電気を
10〜20年間にわたり、火力よりも優遇した価格で買い取るよう電力会社に
義務づける制度となっている。
導入期に割高な再生エネの発電コストを補うため、
再生エネ事業者が電力会社を通じて交付金を受け取っている。
FITの交付金が止まれば、操業資金が入ってこなくなり、
再生エネ事業者は発電所の運営を続けるのが難しくなる。
事業者の状況が改善すれば、一時停止していた分の交付金を事業者に戻す仕組みで、
経産省は早期の違反状態の解消につながるとみている。
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太陽光パネルの設置に関しては、法令に従わない事業者が
森林を必要以上に伐採し、土砂災害などが起きる事例が相次いでいる。
地元住民との間でトラブルが起きても政府の対応は行政指導にとどまり、
是正への強制力がない制度面の課題があった。
斎藤健経産相は2日の記者会見で
「現地調査の体制を強化しながら違反案件には厳格に対応し、
地域と共生した再生エネの導入を進めていく」と述べた。
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