他の番組では。。カズワンのエンジンがある部分に言及していた。

「普通は、船の(中央から)後ろ側にあるが、カズワンの場合、前側にある。

船長は”船首部分が浸水”と言っていたので、エンジンの重さもあって

船首から浸水しやすい」って。。

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●2基あったエンジンを取り外し、1台のエンジンに

●船底に80cm角ぐらいの空洞。

エンジンルームの穴が隔離されず、開きっぱなし

水(海水)が入ると機関部まで流れ出て、エンジン停止に。

船首部分の傷を直さず運航。。

「『社長が(海に)おろせって言ったからしょうがない』

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https://news.yahoo.co.jp/articles/53333660d8070768a010cc67fd3ffa7c0b910514

★知床観光船・KAZU1元船長が“改造”を証言「エンジン2基→1基に」船底に空洞も

記事抜粋

沈没の原因究明が急がれる中、番組は「KAZU1」が知床で運航を始めた当初から

船体について詳しい人物・元船長に話を聞くことができた。 

すると当時、船体に“ある改造”を行っていたことが分かった。 

▽「エンジン取っ払って2基→1基に」  

(元船長 Aさん)

「2005年の時に知床の観光シーズンが終わってそれから岡山に取りに行ったの、

あの船(KAZU1)を…北海道まで持って来たんだ。太平洋をずーっと。」 

以前、知床遊覧船で船長兼、船のメカニックとして働いたというAさん。 

17年前の2005年秋、前社長の指示で岡山県からKAZU1となる中古の船を約500万円で購入。

北海道まで3カ月かけ運んだ人物。

実は北海道に運んだ後でKAZU1はある改造が成されたという。 

Aさんによるとスクリューやシャフトの故障により2基あったエンジンを取り外し、

別の船のエンジン1基を流用したという 。

「エンジン2基掛けだった最初はね。(エンジン)2台で2つのスクリューシャフトで、

エンジンを取っ払って1台のエンジンにしたの。

2台積むというのは1つのエンジンがトラブル起きても片方が生きているから

何とかなるんだけどさ…」 

▽「構造が悪い」KAZU1船底の“空洞” 

さらに、AさんはKAZU1の船体構造に、ある違和感があったという。 

(元船長Aさん)

「これ(KAZU1)乗っている時に俺メカニックもやるから、

その時船底に潜った印象としては、スペースって80cm角ぐらいの通り道があった。

要するに人間が入っていけるように、船底に空洞

漁船の場合は仕切りがあるから、だから1つ穴空いたって全部には(水は)行かない」 

通常の漁船などは船底部分は仕切りとなる隔壁があり、仮に水が入っても

他のスペースには浸水しないよう対策が取られているという。

しかしAさんによるとKAZU1の船底は改口(あらためぐち)と言われる穴が

ほとんどの隔壁に開いていた。 

エンジンルームの隔壁にも中央部分に80cm角ほどの穴が設置されていたという。 

「普通はエンジンルームって隔離している。水が入らないように。

先端の方で穴開いてバーッと水が入って機関部までダーッといっちゃうから

エンジン止まっちゃうでしょ。だから構造が悪いんだ…

これ、危ないから塞いだほうがいいと言ったんだけどね。」 

おととしまでKAZU1の船長をしていた元従業員への取材でも、少なくとも3年前までは

エンジンルームの穴は開いたままだったという。 

▽“船底の穴”と“船首の傷“沈没のリスクは? 

この構造について、専門家(横浜国立大学 村井基彦教授)は

「隔壁があっても、一番下が抜けていたら何も関係ないですね。

一番下に(穴が)あったら最初から水が(全体に)すーっといっちゃうので、

こういう事が起きた時のリスクは高くなっていた。」 

さらに村井教授は、かつて撮られたKAZU1の写真に着目。 

「まず水を一番被るところなので、嫌なところに(傷が)ついてるなと。」

 去年5月、KAZU1が漂流物と衝突事故を起こした後の写真―。 

指をさす船首部分には、衝突の跡でしょうか、大きな傷のようなものが見られます。

事故当日まで豊田船長と連絡をとっていた、知床遊覧船の元従業員は、こう証言します。 

(「知床遊覧船」の元従業員)

「船首に傷があったということは存じ上げているんですけども、

その部分に関して一番不安があったので、それを豊田船長に

『そこはちゃんと直したんですか?』って聞いたんですけど、

豊田船長は『いや直してないよ』と。

『じゃあなんで(KAZU1を海に)おろしたの?』って(聞いたら)

社長がおろせって言ったからしょうがない』っていう形」 

事故の2カ月前に撮られた写真を見ると、やはり、同じ位置に傷が確認できます。

傷は、航行の時に海水に浸かり易い位置でした。 

(横浜国立大学 村井基彦教授)

「(KAZU1は)小型の高速船ということで、波を切り裂くように進んで行くんですね。

衝撃的な力がこの上にかかる。水中にある傷っていうのは、

かなり致命傷になることは当然、想像つく。」 

 

こうしたKAZU1の傷や構造と、沈没の関連性は、未だ分かっていません。

知床の海を知る地元漁師は船底などの強化は重要だといいます。 

Q.船の前方は強化している? 

(第三幸洋丸 石渡淑朗船長)「FRPの他に鉄で囲ってますね」

 Q.船を造った時に? 

「そうです」 激しい波への対策が外海仕様の船では必須だといいます。 

(第三幸洋丸 石渡淑朗船長)

「船が波に持ち上げられて船底が叩き付けられるから、船の上にあがっているもの自体の重さ、

それを加味して船底を厚くしないとプラスチック船の場合は波で破壊される。

瀬戸内海で走っていた船が外海に来てどれだけ外海仕様にしていたのか、

それが一番問題だと思う」 

5月29日『サンデーステーション』より