●ドイツで戦争はネガティブにしか語れず、現在も戦争を外交・安全保障の一部

と捉える英米と全く異なる。残念ながら、暴力は過去も未来も外交の一手段だ。

多くのドイツ人は「世界は良い方向に向かっている」と考えてきたが、

今は幻想から目が覚めた

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https://news.yahoo.co.jp/articles/aae5df08690c9c0acc76a287472433a8f3efa592

差し迫ったロシアの脅威…欧州各国、国防費増へ続々

読売

ロシアによるウクライナ侵攻を受け、欧州諸国が国防予算の増額に動いている。

ロシアの差し迫った脅威に対処する狙いで、米国の防衛戦略の補完も期待される。

欧州全体の統合的な防衛につなげられるかが課題だ。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/b662f3bf8e00cb2cde970ad4ef3cce38be3445a3

独は「幻想から覚めた」 国防費世界3位、核共有堅持へ 

メルケル氏元軍事顧問

【ベルリン時事】

ドイツのメルケル前首相の軍事顧問を務めたエリッヒ・ファート氏は2日までに、

オンラインで時事通信のインタビューに応じた。  

ロシア軍のウクライナ侵攻で、ドイツが「過度な平和主義の幻想から覚めた」と指摘。

国防費が計画通り増額されれば世界3位となり、米国の戦術核兵器を自国に配備する

「核共有」政策も堅持し続けるとの認識を示した。

主なやりとりは次の通り。  

―独連邦軍は常に資金不足に悩まされてきた。  

冷戦終結後、ドイツ最終規定条約で兵力の上限が設定され、その後に徴兵制も廃止された。

さらに過去20年間は、米軍などとのアフガニスタンでの作戦に資源が集中した。

今回の事態で自国防衛の必要性に直面したが、備えは全くなかった。  

計画通り国防費が国内総生産(GDP)比2%に増えれば、米中に次ぐ世界3位となる。

ただ、支出拡大だけでなく、平和への積極的行動や非常時に武器を取って戦う覚悟も必要だ。

ドイツにはその準備がない。もちろん、力だけでなく外交も重要だ。  

―ドイツも日本同様、平和主義が強い?   

両国とも第2次大戦で完全な敗北を喫した。ドイツで戦争はネガティブにしか語れず

現在も戦争を外交・安全保障の一部と捉える英米と全く異なる。

残念ながら、暴力は過去も未来も外交の一手段だ。

多くのドイツ人は目をつぶり、「世界は良い方向に向かっている」と考えてきたが、

今は幻想から目が覚めた。  

―核共有政策への影響は。  

反対は強かったが、変わった。(政権与党で平和主義を掲げる)緑の党も支持している。

航空機での核投下は第2次大戦の手法で、現代は別のやり方があると思うが、

支持する姿勢が重要だ。  

―北大西洋条約機構(NATO)の直接参戦拒否は正しいか。  

正しい。ウクライナ上空に飛行禁止区域を設定し、ロシア機撃墜の準備をすれば、

第3次大戦につながる。現在、米欧は大量の武器を送っており、政治解決まで時間を稼げる

可能性はある。  

―メルケル政権なら対応は変わった?   

軍備増強などは2014年のクリミア併合後に着手できたはずで、

アフガン撤退もより早くすべきだったかもしれない。時間は失われた。

しかし、それは現在の視点から過去を批判することだ。 

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