、「週刊文春」は2017年11月2日号で、初当選した青山雅幸氏の
セクハラ疑惑を報じた。
青山氏の元秘書が、詳細なメモなどを元に、抱きしめられたり、
キスを迫られたことを証言したのだ。
政治部記者が語る。
「青山氏と枝野幸男代表は東北大学の同じサークル出身です。
もともと青山氏のセクハラは、地元静岡の関係者に聞けばわかる有名な話。
『国家権力を憲法で制限する』と立憲主義を掲げるわりに、自分たちには甘い
と言われても仕方ないでしょう」
だが実は、立憲民主党には、もう1人、女性に対し強制わいせつに及んだ
疑惑をかけられている議員がいる。冒頭の初鹿氏だ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4ee97f2bae39bfc884ad33343478eab8382ce978
〈初鹿明博議員が辞職願〉自らチャックを下ろし
……「うつやパニック発作に」“強制わいせつ”被害女性が告白
強制わいせつ問題で立憲民主党を離党し、無所属となった初鹿明博衆院議員が10月22日、衆議院に辞職願を提出した。「週刊文春」(2017年11月9日号)のスクープが発端となったこの問題、2019年12月に書類送検された直後に、被害女性が心情を明かした「週刊文春」(2019年12月26日号)の記事を再公開する。なお、記事中の年齢や日付、肩書き等は掲載時のまま。
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12月10日に強制わいせつ容疑で書類送検された立憲民主党の初鹿明博
衆院議員(その後不起訴)。 その発端は「週刊文春」(2017年11月9日号)が報じたスクープ、「 汚れたリベラル 立憲民主党 初鹿明博に強制わいせつ疑惑 」だった。今回、被害者の佐藤陽子さん(仮名)が改めて心情を「週刊文春」に明かした。
事件は2015年5月、ある懇親会の後に起きた。佐藤さんと別の出席者、
初鹿氏の3人でタクシーに同乗した際のことだ。1人が先に降りて2人きりになった途端、初鹿氏は豹変した。キスを迫り、佐藤さんが拒否しても行為は
エスカレート。遂には初鹿氏自らズボンのチャックを下ろし、
佐藤さんの顔を股間に引き寄せた。
初鹿氏は当時、小誌に「酔っていて記憶がない」「強制ではない」などと
繰り返した。
この時、立憲は初鹿氏を役職停止6カ月としたが、その後は、様々な役職に
つけている。今も初鹿氏は、党の文部科学部会や障がい者PTなど4つの
部会の事務局長を担っている。佐藤さんが語る。
「あの事件以降、うつやパニック発作といった精神的、肉体的な不調が
続きました。昨年頃から体調がようやく落ち着き、今年2月に警視庁葛西署に告訴状を提出しました。その後3月にかけて、警察の事情聴取を受けました。被疑者の初鹿氏は夏頃に事情聴取を受けたようです。告訴に至ったのは、
個人的な怒りも当然ありますが、私以上にセクハラや性暴力に悩んでいる人がすごく多いな、と感じることが多かったからです。『1人1人が、悲しい体験をした際に、納得のいく選択をしていくことが重要だ』ということを伝えたかった」
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書類送検を受けて、初鹿氏は、「捜査当局に全面的に協力している。
お騒がせして申し訳ない」とした上で、事実関係や認否、進退などについては
「捜査が進行中なので差し控える」と繰り返し、説明していない。
また、立憲の福山哲郎幹事長は記者団に、「嫌疑を持たれたことは遺憾で、おわび申し上げたい。本人は捜査当局に全面的に協力する意向を示しており、党として当局の判断を見守りたい」とのコメントを出した。
政治部デスクが解説する。
「裏では『書類送検されただけでしょ』と嘯いています。警視庁は具体的な
証拠がないことから厳重処分を求めない意見を付けており、起訴されない
見込みですが、それを盾に重い処分を見送る意向のようです」
佐藤さんが憤る。
「福山幹事長が『捜査を見守りたい。甚だ遺憾』と話しているのを報道で
見ましたが私のほうが遺憾です。党としてどう考えるのか、見解をはっきりと
国民に示すべきだと思います」
初鹿氏や立憲民主党は、安倍政権や自民党議員の不祥事について
厳しく追及し、女性への性暴力問題についても寄り添う姿勢を
見せてきただけに、どのような対応をとるのか注目される。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年12月26日号