「文化事業や語学を通じて自国に対する支持層の獲得していくのは
あらゆる国が行っていること。」
「いずれにしても、一連のトランプ政権への追従に過ぎない中国への批判」
というルポライター。。。
中国の文科省に相当するところが管轄する孔子学院。
中国政府の資金(日本で言うなら国家予算?)を使って、
なぜ、ここまで手厚く(ほぼ無償)留学生と中国語教師をもてなすのか。。
普通に考えたら、わかりそうなんだけど。。
「只より高い物はない」とは、よくいったものだわ。。
で。。「日本軍の戦時中の資料を収集」。。
あの時の日本軍の戦法を集めていると思われ。。。
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●孔子学院では事業の一環で中国への留学生のために奨学金制度を実施。
●中国本土の大学の本科生として学費は4年間&毎月生活費も支給。
●孔子学院を設置する大学のメリットも極めて大きい。
●孔子学院は、日本の文科省に相当する漢弁が管轄。
●開設にあたって漢弁は開設資金・助成金を提供。
●中国人教師の給与と海外生活手当の全額または相当額も負担。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4ca1ec60df6c5dc15334aa964f35c8ebf2e6a65?page=3
トランプ大統領に「スパイ機関」と名指しされ、
ネットでも大荒れの「孔子学院」。1年間通ってみたらこうだった
記事抜粋
いま、にわかに「孔子学院」が注目されている。孔子学院とは中国政府が
諸外国の大学などと連携し、中国語や中国文化の教育をおこなう機関。
日本では早稲田大学や立命館大学など15の大学に設置されている。
アメリカ政府が今回の措置に踏み切ったのは、米中対立の中で、
これまでもあった中国政府が孔子学院を通じて、プロパガンダやスパイ活動
などをおこなっているという批判者の声を採用したものだ。
発表の中でポンペオ国務長官は
「孔子学院は中国政府が資金を出しており、中国共産党の宣伝や
影響力拡大のための組織の一部だ」として、
こうした批判を裏付けるようなコメントをしている。
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日本語でも、ネットの情報だけを見ると孔子学院の評判は、この上なく悪い。
なにしろ、「スパイ養成組織」どころか既に大胆なスパイ網が広がっているとか、プロパガンダが行われているとか。そして、孔子学院を設置している大学は
すでに中国共産党の影響下にあるのだという。
まるでショッカー日本支部みたいな風評の孔子学院。Twitterなんてみていると、よい評判というのはまるで見つからない。
そんな恐怖の組織が日本の大学の中に巣くっている。
でも、実際に筆者が訪ねた孔子学院は……まったくそんなところではなかった。
筆者は、帰国後、さっそく独学で中国語の勉強を始めた。
同じ漢字文化圏なので字面の意味はわかるが発音が重要なのが、
中国語学習の問題点。仕事で中国語を使う機会が多い人からも
「発音は独学は無理だよ」という意見も聞いて、学校に通って学ぶことした。
そして、ここと決めたのが某大学の孔子学院が都内で開講している中国語講座である。決めた理由は授業料の安さと交通の便である。
そして、当時からネットで検索すると「スパイ組織」という風聞ばかりが目立った孔子学院がどんなところが見てみたいという気持ちもあったのだ。
授業は教科書を元に会話と発音を中心に進んでいく。
しかし、いくら授業に参加してもスパイ化工作は始まらない。
それは冗談としても、中国共産党のプロパガンダもまったく始まらない。
見ると聞くとでは違う、その実態。まさにネットのあちこちに溢れている、
自分と異なる意見を持つ「敵」と見做すものを、悪魔的に肥大化して
脅威として喧伝する手法、そのままなんじゃないかと思う。
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こうして親切な指導で学んでいることで、次第に中国に対する親しみを持つこと事態がプロパガンダの餌食になっているといわれれば、その通りかも知れぬ。実際、こうして記事を書いているわけで。
とはいえ、文化事業や語学を通じて自国に対する支持層の獲得していくのは
あらゆる国が行っていること。中国の脅威があるとすれば、
中国の他国に対するこうした施策が、強大なことであろうか。
例えば、孔子学院では事業の一環で中国に留学する学生のために
奨学金制度を実施している。この中で、もっとも手厚いものだと
中国本土の大学の本科生として学費は4年間にプラスして
毎月生活費も支給とある。
孔子学院を設置する大学のメリットも極めて大きい。
孔子学院は、日本の文部科学省に相当する教育部の下部組織である
国家漢語国際推広領導小組弁公室(漢弁)が管轄している。
開設にあたって漢弁は開設資金を提供。また助成金は最初の3年が原則
とされているが、それ以降も支払われる場合もあるとされる。
さらに、中国人教師の給与および海外生活手当の全額または相当額も
負担してくれる。こうした手厚い施策が世界各国に向けて国家的な政策
として実施されている。
その巨大さが対立を孕む国々には脅威として見えていることは否めない。
もちろん、筆者のような吹けば飛ぶような物書きが、ネットで喧伝されているようなスパイ活動やプロパガンダ活動を「ない」とも「ある」とも断言し尽くすことはできない。もしかしたら、自分以外の生徒はスパイ養成されているかもしれない。ただ、1年間通って勉強している身で実感することは、スパイ養成機関だとか
工作活動の拠点なんて非難は荒唐無稽だと思うってことだ。
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少し前に、友人の中国史研究者(訪中できなくなるので匿名である)と話す
機会があった時にも、こんな話になった。
「ネットじゃあんなに書かれてるのに、まったくスパイの勧誘が来ませんよ」
「当たり前じゃないですか、本気で信じて通ってたんですか?」
彼の話は明快だった。
どこの国でも、その国の言葉に堪能な中国人がいないところはない。
日本に限っても、わざわざ語学教室にカモフラージュして、日本人をスパイに
要請するよりも、日本語が堪能な留学生にバイトさせたほうが効率的だ。
わざわざ「あそこは危険な組織だ」と噂される公然拠点を構えるメリットは
ないのだ。
ただ一方でこんな話も。
「研究者の中にも、あの人は中国から資金提供を受けていると噂される人が
います。特に、戦時中の日本軍の戦争犯罪に関する資料を収集しています。
中国本土では日本の戦争犯罪の証拠となる資料が極めて少ないために、
将来の利用価値を考えて資金を提供し収集しているのではないか
ともいうのです」
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日本では公文書を廃棄することが一種の”流行”だが、
中国では歴代王朝が滅亡するたびに次の王朝が先代王朝の文書を確保し
歴史をまとめることが行われてきた。「正史」を記述することで、その後継である王朝の正当性を主張することができるわけだ。辛亥革命後の『清史』は、
国民政府が一旦は刊行。中華人民共和国では国家清史編纂委員会による
編纂が行われ、そろそろ刊行が始まるようだ。
こうした、巨大なスケールの動きも驚異と捉え、
孔子学院へのあらぬ妄想を肥大化させている理由かも知れない。
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