今日の埼玉のK-1は、これに逆行。。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200322-00169120/
新型コロナのオーバーシュート(感染者の爆発的増加)を起こさないために我々にできることは?
こころなしか都内も自粛ムードがやや緩んでいるような・・・
しかし、この専門家会議のメッセージは「自粛解禁OK」ではありません!
患者数が増加している地域についてはより一層の警戒が必要、
というのが専門家会議のメッセージです。
オーバーシュート(感染者の爆発的増加)を起こさないために我々にできることを再確認しましょう。
2月下旬頃からイタリアで爆発的な患者増加が報告され、
その後ドイツ、スペイン、フランスなどヨーロッパ諸国でも患者が急増
現在アメリカでもニューヨーク州を中心に患者が急増
これらの欧米諸国は患者の爆発的な増加に対してロックダウン(都市閉鎖)
やそれに準じた対応を余儀なくされています。
日本も油断は禁物です。
東京都だけでなく大阪府、兵庫県、愛知県などではジワジワと患者数が増えてきています。
実際に都内で診療していても、2週間前と比べると明らかに陽性患者の数が増えていることを実感しており、実に不気味な気配を感じます。
新型コロナ患者の8割は誰にも感染させていません。
感染を広げているのは残り2割の患者であり、この2割の感染者が広げた環境は多くが
「密閉・密集・密接」の3要素を持つ空間(3密空間と勝手に命名)であったことも分かっています。
専門家会議にも出ている西浦博先生の査読前論文 によると、このような
「3密空間」にいる感染者は、
いない感染者よりも18.7倍も他の人へ感染させやすいとのことです。
とにかく「3密空間」が感染拡大の大きな原因です。
日本でこれまで欧米諸国よりも流行が広がっていないのは、もちろん
国民の皆さまが手洗い・咳エチケットなどの感染予防を徹底したおかげ
という側面もあるでしょう。
しかし、大規模なクラスターであるメガクラスターが発生していないことや、
クラスターから生じた感染者が別のクラスターを生み出すクラスターの連鎖が起こっていないことが大きな要因の一つと考えられます。
例えば、韓国での感染者増加の契機となった大邱市の新天地教会での
感染者数は4000人以上です。
このようなメガクラスターが発生してしまえば、日本もあっという間に症例数が爆発的に増えてしまい、本来必要な医師や人工呼吸器の数を超え
十分な医療が受けられない患者さんが多く出てしまいます。
また日本国内で患者数が爆発的に増加してしまえば、武漢市やニューヨーク市などのようにロックダウン(都市閉鎖)を行わざるを得なくなるでしょう。
日本は今、なんとか社会の機能を維持しつつ、綱渡りの状態で
新型コロナ対策を実行しこれまでのところ上手くいっています。
しかし、ヨーロッパなど新型コロナ流行地域からの帰国者の陽性例が増加してきており、これらの海外からの持ち込み例による感染拡大も懸念される
状況です。
オーバーシュート(感染者の爆発的増加)を起こさないためには、
とにかく「3密空間」を避けることが大事になります。
若者がクラスター発生に関わっていないわけではありませんし、むしろ見つかりにくいがゆえに
気づかないうちに感染を広げてしまう危険性があります。
老若男女、全ての人が「3密空間」を避けることが新型コロナ対策では重要
です。
都市閉鎖という大きな犠牲を払って感染を抑え込んだ武漢市と違い、社会の機能をなんとか
維持しつつ感染者を抑え込むことができれば、日本は新型コロナ対策のモデルとして世界中から参考にされることでしょう。
日々大変な状況が続いていますが、みんなで協力してこの難局を乗り切っていきましょう。