鰻の成瀬

 

 

たちばな

 

 

ラマイ本店

 

 

蘭豆

 

 

帯広 平和園

 

 

暖龍 厚別店

 

 

手打ち蕎麦 ​喜心

 

 

 

食じ処 池田

 

 

食じ処 池田

 

作成途中

 タイトルをどうしようかと考えた。

 最初は、「食堂散歩」にしようかと思ったけれども、食堂というと職員食堂や学食やデパートのファミリー食堂なんかを連想してしまう。「ビストロ散歩」にしようかとも考えたけれども、私も奥さんもアルコールは飲まないので、ビストロ、という言葉には違和感がある、この言葉は日本語の居酒屋に極めて近い意味なのだから。

 レストラン散歩も違う、蕎麦屋やカレー屋や焼肉屋はその言葉の持つ雰囲気とは異なる。ということで、勝手に作った造語で、「食園散歩」というタイトルを付けることにした。もちろん、「霊園散歩」と対をなしている。

 プーチンと習近平とトランプが世界を滅ぼすとしても、人は自分が死ぬまで生きていかなくてはならない。食事が取れるあいだは、食事を取らなくてはならない。奥さんが今月東京から来て札幌に10日ほど滞在しているあいだ、あちこちで「食園散歩」を楽しんだけれども、その記録を残しておくことにした。

 

1 鰻の成瀬 札幌市豊平区月寒東2条17丁目3−59

2 たちばな 札幌市清田区真栄5条1丁目3−1

3 ラマイ 札幌本店 札幌市豊平区月寒東1条17丁目5−48 有田不動産ビル 1F

4 平和園 蘭豆店 札幌市豊平区月寒東5条18丁目8−6

5 平和園本店 帯広市大通南12丁目1

6 暖龍 厚別店 札幌市厚別区厚別東5条2丁目1−3

7 手打ちそば 喜心 札幌市中央区南16条西10丁目2−17

8 食じ処 池田 白老町虎杖浜6−12

9 インディアンカレー 芽室店 芽室町東めむろ3条南1丁目3−1

 

1 鰻の成瀬 家の近くのラーメン屋が閉店して(そんなに不味くは無かったがそれほど美味しいわけでもなかった・私は2度くらい行ったことがあった、数年間で)、しばらくするとこの鰻屋になっていた。札幌店ということだから、札幌では1店舗のみかと思っていたら、グーグル検索すると既に札幌市内に他に2店舗できていた。函館にもあるという。

 先日テレビのワイドショーを見ていたら、この全国チェーン店が紹介されていて、どうしてこれほど安く鰻を提供できるか説明していた。つまり、鰻を焼くことを機械がやっているのだという。職人が不要であり、全くの素人でもその特別な機械さえあれば鰻屋が開けるのだということだった。もちろん、鰻も中国産である。

 中国産の鰻といえば、すき家で出している鰻がそれで、数年前にすき家で食べたことがあるけれども、ゴムを噛んでいるような味わいで、二度とすき家で鰻は食べないでおこうと決めた。今は石原さとみが美味しそうに鰻を食べているポスターを店内に貼っているけれども、いくら可愛い石原さとみが宣伝していてもすき家で鰻は食べない。

 鰻の成瀬では、2800円のうな重・松を食べたけれども、なるほどゴムを噛んでいるような嫌な味わいは無いものの、ちょっと歯ごたえが無さ過ぎる柔らかさ。鰻のタレも全く美味しくはない。致命的なのは、お吸い物(肝吸いですら無かったけれど)が不味い。加えて店員は二流のラーメン屋で見かけるようなぞんざいな物腰で、店内のインテリアは極めて安っぽい。つまりは、うなぎを食べているという雰囲気には到底浸ることができない「鰻店」だったーーので、2度と行くことはないと思う。

 なるほど、安さにはこうした理由があったのである。

 しかし、鰻それ自体はひどいものではないので、これからもこのチェーン店は増えてゆくものなのかもしれない。

 

2 たちばな 昔はとても美味しい蕎麦屋で、1週間に1度は必ず足を運んでいた時期が半年以上続いたこともある。豚肉とゴボウの処理が巧みで、出汁も良く、手打ちの蕎麦も素晴らしかった。今は何もかもが劣化している、肉の処理もゴボウの揚げ方も出汁も蕎麦自体も。今でも年に3回くらい行っているのは、「改心して」昔のような蕎麦を出すようになったかどうかを調べに行くため。今回も期待して行ってみたけれども、ダメダメダメダメのオンパレードだった。きっと調理場から良い蕎麦職人が消えてしまったからなのだろう、昔の蕎麦を出していた職人なら今の蕎麦を許せるはずはないと思う。それでも、大勢の客が相変わらず来ているけれども、それに対しては「良かったね」としか言いようがない。

 

3 ラマイ 家の近くにあるここが本店。札幌中心部にある店(南4西10)には行ったことはないけれども、そちらの方が混んでいるようだ。

 昔、札幌南高の近くにスープカレー屋があって、とても美味しかった。少なくとも月に1度は行っていた時期があった。ところが鳥インフルエンザか何かの理由で、アメリカからチキンの輸入が途絶えたときがあり、そこからチキンの質が落ち、それ以後もスープカレー自体の質も釣瓶落としに悪化していった。その後店は潰れたようである。今は同じ場所で別の店名のスープカレー屋が店をやっているけれども、そして私は2度ほど入ったことがあるけれども、昔のカレー屋の味には程遠い、不味いとまでは言わないけれども。

 このラマイも評判がいいのだけれども、最近はチェーン店を多く出していて(函館苫小牧千歳旭川小樽と、どこにでもある)、そのせいなのか味が落ちてきているような気がする。少なくとも、札幌南高近くにかつてあった「ピカンティブラザーズ」という店には遠く及ば無い。ついでに言うと、ピカンティという店が今でもあるけれども、そこのスープカレーよりも昔あった店は「芸術品のように優れていた」。味だけではなく、見た目が本当に芸術品のように美しかったのである。

 ラマイのチキンカレーの写真をアップしているけれども、カボチャの素揚げを見てわかる通り、「美意識は微塵も感じられない」。その他の野菜の素揚げも、チキンの肉質も、カレースープ自体も美味しいものではない。

 でも人気店である。良かったねとしか言いようがない。

 

4 平和園蘭豆店 ランチで入店したけれども、肉の量が少ない。スープではなく、なぜか味噌汁が出てくるのだけれども、この味噌汁が不味い。平和園の肉の量が少ないのに驚く。これなら、『徳寿』でランチを食べた方が絶対にいいと思う。

 

5 平和園本店(帯広) ランチで入店したけれども、肉の量が少ない。スープではなく、なぜか味噌汁が出てくるのだけれども、この味噌汁が不味い。平和園の肉の量が少ないのに驚く。これなら、『徳寿』でランチを食べた方が絶対にいいと思う。(札幌店帯広店共に同じ感想)

 

6 昔、暖中、という店名だった。タスコシステムという会社がやっていたのだけれども(その後倒産して別の会社の運営になっている)、その当時に円山店に入ったとき(今から20年近く前のこと)のことである。店員のあまりの横柄さに呆れて(注文したにもかかわらず忘れられていて、長時間無駄に待たされたのだが、決して謝らないのである)二度と行かないようになっていた。それでもこれも大昔、平岡イオンに入っている暖龍に「間違って」入ってしまったことがあった。ところがそこで頼んだ「酢豚」の量が阿漕なまでに少なくて(店頭のサンプルの3分の1も無かった)、二度とこの「暖中とか暖龍」とかには入らないと決めていた。ところが奥さんと「温泉きよら」に行く途中、適当な店が無く、奥さんのリクエストで仕方なくこの暖龍・厚別店に入ることになった。

 結論的には、今の暖龍はまともで、注文は全てタッチパネルで「忘れられるようなことはなく」、阿漕に量を減らして暴利を貪るような真似もしていなかった。株式会社サプライズというところが運営しているようだけれども、この会社が同じく運営している「山わさび」という蕎麦店チェーンは、恐ろしくグーグルでの評価が低い。

 

7 手打ち蕎麦・喜心 ゴボウの天ぷらは上手く揚げられていた。韃靼蕎麦を頼んだのだけれども、そして韃靼蕎麦というものはそういうものなのかもしれないけれども、とても柔らかくて歯応えが悪いのである。不味いわけではないけれども、蕎麦独特の気持ちの良い歯応えというものがない。この店は韃靼蕎麦か普通の蕎麦かを選択できるので、次回行ったときには普通の蕎麦を食べてみたいと思っている。

 

8 食じ処・池田 ここは以前からグーグルのクチコミを読んで興味を持っていた店である。刺身定食や蕎麦が人気があるようで、私は夜に刺身定食、室蘭に宿泊して翌日の昼に天丼ともり蕎麦のセットを注文した。(家内は夜に牡蠣雑炊、昼には天ざるを注文していた)

 70代半ばから80歳くらいに見受けられる店主が刺身を切り、奥さんらしき人が蕎麦を茹で、40代くらいの娘2人が天ぷらを揚げたり配膳をしていた。恐らく家族でやっているのだろう。この虎杖浜の店の前を私は年に少なくとも10回、これまでに400回は通ったと思うのだが(もっと多いかもしれない)、この店について何も知らず、たとえ目についていたとしても何の情報も無いので入ることは無かったのだろう。ところが今は便利なGooglemapというものがあり、店の概要やクチコミを読んでかなりの程度の情報を得ることができる。だから安心して店の暖簾をくぐることができるのである。

 勝手な憶測だけれども、もう30年以上はやっているような店の雰囲気だった。おやじさんは愛想が悪いわけではなく、帰ってゆく客には必ず「ありがとうございました」と丁寧な声を掛けていたし、娘(妹らしきひと)も親切で、「昨夜も来てくださってありがとうございます」と私の奥さんに会計のときには声を掛けてくれていた。

 蕎麦も手打ちではないものの、美味しく茹で上がっていたし、刺身のネタも良かった。難を言えば、味噌汁はあまり美味しくなく、天丼の中身は貧弱だった。帯広の長寿庵の天丼そばセットの写真と見比べてみるといい、この店の天丼の残念ぶりが明らかだろう。

 ただ、老夫婦と娘2人が甲斐甲斐しく店を切り盛りしている姿を見ているのは気持ち良かった。縁起でもないだろうけれども、やがてこの老夫婦は亡くなることだろうし、娘2人が後を継いで店をやっていくかはどうかは知らない。ただ、そうした時の抗し得ない流れの中で、今日という日は、こうして老人の切る刺身を食べ、老婦人の茹でる蕎麦を食べていられる、それがかけがえのない瞬間の幸福なのだと思えた。

 奥さんの話によると、牡蠣雑炊も天ざるも、とても美味しかったとのことである。今度訪れたときはあれを食べようかこれを食べようかと、奥さんはメニューを何度も眺めていた、ので、またここを訪れることは間違いない。

 店は地元では有名なのだろう、たくさんのサラリーマンや作業員らしき人、さらには観光旅行中の中国人などで混雑していた。

 

9 インディアンカレー芽室店 ここの面白いところは、建物の上にドームを載せているところ。帯広みなみ野店もドームを載せていて、その2軒しかこのような「インド風?」店舗はない。どの店舗で食べてみても安定の美味しさである。帯広と釧路にあるだけで、決して他のエリアに進出しようとしないこの企業の潔さがいい。札幌に店舗を出せば大繁盛することは間違いないのに、帯広周辺以外では、釧路に2店舗あるのみである。でも、本当は、札幌にも出店して欲しいと思いながら美味しいカレーをいただいた。