会社として利益を追求することは当然のことです。
公的機関でもNPO法人でもないので、その存在意義は利益を出すことです。
売り上げ単価を上げることも大切なことです。
一方、この世には「ボッタクリ(暴利)」という言葉があります。
さて、利益とボッタクリ(暴利)の違いはなんでしょう??
ボッタクリ(暴利)とは?
YAHOO!辞書によると
暴利:「正常な程度を超えた不当な利益」
とあります。
ウィキペディアによると
ボッタクリ:「安い値段で仕入れてきたものを本来の表示価格より大幅に上回る価格で提供をし、客を欺く事」
とあります。
商社や小売業なんかは、仕入れ値と卸値の差額が利益となりますよね?
要するに、安く買って高く売る(極端に言えば)。
一方、訪問販売の布団屋。
これもまた、安く買って高く売る。
利益の上げ方は同じです。
でも内容が違いますね。
商社や小売業者ってのは、消費者だとその金額で買えない物やお金を出しても購入ルートに入れない物(輸入品など)を、仲介することのサービスへの対価で利益を上げてます。(そういった意味では差額での利益とも違う気がする)
一方、訪問販売の布団屋は、一般消費者でもその金額で購入できるものを、あたかもそれ以上の価値があるかのように装って(又は無理矢理)販売する。
売る方はもちろん汗水流して、頑張ってピンポン(インターホンのこと)を何回も押してやっと1組売れるんでしょうけど、そんな努力、はっきり言って消費者からしたら関係ありません。
ニ○センで、電話かハガキ(今はネット?)ひとつで購入しても、訪問販売から買っても商品は同じです。
要は、仕入れ値と卸値との差額にその価値があるかどうか?ってことが重要なんだと思います。
不動産にしても同じです。
「仲介手数料」の他に、「最終的に仲介業者にバックされる『礼金』 」を請求するっていうのは「ボッタクリ」に限りなく近いでしょう。
但し、同じ「礼金」にしても、オーナーが請求するものだと話は変ります。
オーナーがその金銭を条件に貸すというのであれば、「ボッタクリ」ではありません。そこには利害関係が存在するからです。
私の価値観でのボッタクリとそうじゃない例をあげてみました。
×→ボッタクリ、○→ボッタクリじゃない
1、
×「市価2万円の布団を5万円で売った業者」
○「市価2万円の布団を5万円で売ったが、同じ物がもう1組付属でさらにクリーニング代永久無料」
こういった風に何か3万円分のサービス価値があるなら良いと思います。
2、
×「敷金2ヶ月、礼金2ヶ月の物件を契約したが、礼金の2か月分はオーナーが求めていなかった」
○「敷金2ヶ月、礼金2ヶ月の物件を契約、両方ともオーナーが求めているものだった」
×のパターンは礼金無しで契約できる仲介業者もあるのに対して、○のパターンはどこで契約しても礼金が必要になります。
3、
×「60分6,000円っていう料金表を見て入店したキャバクラで、会計時に説明を受けていないサービス料を請求された」
○「60分20,000円、指名料5,000円で3時間の接客を受け、支払は65,000円だった。この料金は入店前に料金表で確認していた」
○では入店時にその料金に同意しているのでボッタクリではありません。しかし、写真指名の場合において、写真と著しく容姿が違う女性が出てきたときは微妙です。
4、
×「通常一杯3000円で売っている蟹を、言葉のわからない外国人に対しては10000円で売った」
○「市場で買えば一杯2000円の蟹を、空港内の売店で20000円で売った」
×の場合、もし3000円と価格表示していたらボッタクリどころか詐欺です。○の場合、一見ボッタクリに見えますが、その場所ではその価格でも買う人がいる(需要がある)のでボッタクリではありません。
その他・・・・
・日本独自の慣習「お通し」は、金額次第でボッタクリになりかねません。
・1食5,000円のラーメン、その値段でも食べたいと思って食べるならボッタクリではありません。
・1枚1枚違うメンバーの写真を使ったCDジャケットを販売して、結果同じ内容のものを複数枚購入させる(ジャニーズ商法・オタク商法)のは、ボッタクリではありませんが倫理的にはどうかと思います。
なかなか曖昧な部分もあって、「利益と暴利」の境界線は紙一重な感じもありますが、
いつでも、自分たちの利益に見合う以上の仕事を目指したいものです。