(S)
「よお、また お使いか?」
て、毎回 これ聞いてんな、俺…
「あ…はい…先生は、ジムですか?」
「うん…まあ…」
「「………………/////」」
昨夜の電話の事もあって、黙ってしまう…
俺から続きを言うとか、もう好きだって言ってるようなもんじゃん…
「あっ…じゃあ…僕、買い物 行くんでっ…」
「ああ…気をつけてな」
「はいっ…/////」
歩いてく大野の後ろ姿を見てると…
ん?スーパーの方向じゃねぇじゃん…
「おい、大野っ」
俺は、また呼び止めていた…
どこに行くのか聞けば、学校の最寄り駅からの乗り換えをバス通から自転車通学に切り替えるのに、駅に自転車を買いに行くらしい
コレ…遊びに行く訳じゃないし、別にいいよな?
車で乗っけてってやろうか?て聞くと、
「えっ?」て言ったまま固まる大野に…
「どうする?」
「…えと、いいんですか?」
「まぁ…いいんじゃね?」
ギリセーフってことで…
「あ、じゃあ…よろしくお願いします」
コンビニ寄って、ドリンクを買い、自宅マンションの駐車場に移動し、車に乗り込む…
「シートベルトしろよ~」
「はいっ…」
助手席に座った大野がシートベルトをするのを確認して、エンジンをかけ…静かに車を発進させる
少し車を走らせると…
「…ふふっ…」
ん?大野…笑ってる?
「どうした?」
「えっ…いえっ…なんでもない…です…/////」
「え、今 笑ったろ?」
「笑っ…てません…」
丁度、赤信号になったんで車を止め、大野の顔を覗き込んで…
「何だよ?気になるだろ」と言うと…
頬をピンクに染めた大野が、視線を窓の方に向けて…
「…デートみたい…って思っただけです…/////」
デート… まぁ、凄い近場ではあるけど…
「だな…片道30分かからないけどな」
「…それでも…嬉しいんだもん…/////」
ヤッベ…大野… お前、可愛すぎ…/////
「また、夏休みに…行くか?」
「えっ…」
「ドライブ…もうちょい長距離の…」
「い…いいの?」
「いいよ…」
この近辺じゃなく、遠出なら…大丈夫だろ…
何なら、また雅紀と二宮誘えば…
「本当に?」
「そうだな…期末、赤点 無かったらな♪」
「ええっ~~」
「ええって、何だよ?」
「それって…全教科?」
「…数学だけのつもりでいたけど…全教科でも いいぞ?」
「良くないっ…数学だけにしてくださいっ…」
「んじゃっ、数学のテスト、赤点取んなよ?」
「うう…はい…」
え…もう 今から落ち込んでねぇか?(笑)
「…俺も行きたいから、頑張れよ?」
「え… はいっ…/////」
そうこうしてる間に、駅に着く…
近くのコインパーキングに車を入れ、駅の傍の商店街にある自転車屋に入る…
「わぁ…いっぱいある~」
店内には、普通のシティサイクルから、マウンテンバイク、電動自転車、折り畳み自転車がズラ~っと並んでる…
「このマウンテンバイクカッコいい~…高っっ」
「お、けっこうするんだな…」
「ね、先生、どれがいいかな?」
「そうだなぁ…」
と、1台 1台 あれいいいな…これもいいな…と2人で 見ていく…
(O)
コンビニでドリンクを買って、マンションの駐車場に行き、先生の車の助手席に乗る
「シートベルトしろよ~」
「はいっ…」
シートベルトを締めて、先生に買ってもらったカフェオレをドリンクホルダーに差し込むと、車が静かに走り出した…
チラリと運転席の櫻井先生を見る…
運転してる先生、カッコいい…♡
やっぱり…デートみたいじゃない?(笑)
「…ふふっ…」
「どうした?」
しまった…つい笑いが漏れちゃった💦
「えっ…いえっ…なんでもない…です…/////」
「え、今 笑ったろ?」
笑ったけど…
「笑っ…てません」て、言ったら車が止まる…
え…なんで… あ、信号 赤か…
!?
先生が、僕の顔を覗き込んで…
「何だよ?気になるだろ」って…
ちっ…近い…先生の顔が…すぐ傍に…/////
わあ…僕、今 絶対、顔 赤いよっ💦
僕を見る先生からの視線を避けるように、窓の外に視線を逸らす…
「…デートみたい…って思っただけです…/////」て言ったら、
「だな…片道30分かからないけどな」
だなっ…って…先生もデートみたいって思ってくれてる?片道30分でも…いいもん…
「…それでも…嬉しいんだもん…/////」
…は、恥ずかしくて…先生の顔 見れないよぉ…/////
「また夏休みに…行くか?」
「えっ…」
「ドライブ…もうちょい長距離の…」
えっ…嘘っ…それって…本当のデート…だよね?
「い…いいの?」
「いいよ…」
あ…またニノと相葉先生も一緒かな…どっちにしても…嬉しいっ…
先生と、またドライブ行けるんだっ…!
「本当に?」
また連れてってくれるの?
「そうだな…期末…赤点 無かったらな♪」
えっ!?
「ええっ~~」
そんなぁ…!
「それって…全教科?」
「…数学だけのつもりでいたけど…全教科でもいいぞ?」
「良くないっ…数学だけにしてくださいっ…」
「んじゃっ、数学のテスト、赤点取んなよ?」
はぁっ…そう簡単にデートしてもらえないか…
「うう…はい…」
「…俺も行きたいから、頑張れよ?」
「え…はいっ…/////」
櫻井先生も行きたいって…言ってくれた…
僕、期末テスト、頑張るからっ!
絶対、夏休み、先生とデートするんだからっ…/////
駅の近くのパーキングに車を停めて、商店街にある自転車屋さんに入る…
外から見たら、狭いお店なのかなって思ったけど、入ったら、奥行きがあって…
色んな種類の自転車があって、壁にも何台か自転車が掛かってて、目移りしてしまう…
マウンテンバイク、カッコいい~けど、高っ…
「ね、先生、どれがいいかな?」
「そうだなぁ…」て言いながら、これは?って先生が指差すのは、競輪選手が乗るようなゴツいやつとか…
小さい子が乗るような補助輪がついた自転車とか…
「もお~、真面目にえらんでよぉ…」て言いながら楽しんでる僕…
最終的には、予算は?ハンドルの形は?って…
「これなんかどうだ?」て、ちゃんと選んでくれた…
「あ…いいかも」
少し濃いめの青い車体で、ストレートのハンドル…サドルとグリップの縁が赤色で…
ひと目で気に入って、その自転車に決めた
補助錠も買って、カゴも付けてもらう
駅の有料駐輪場を、3ヶ月分契約して、そこに自転車を停めた…
コインパーキングに戻るのに、商店街を歩いていく…
「小腹空いたな~」
「うん」
「あ、肉屋のコロッケ…旨いんだよな~」
「美味しそぉ…」
コロッケ買おうかって、お肉屋さんの前に行くと…
「櫻井先生っ……と、大野くん?」
「え?」
あっ… 同じクラスの…!