白菜である。
フランスではChou chinoisといって、
中国キャベツという名のもと、
特定のスーパーや、アジア系商店で売られている。
今、この白菜が、アツい。(私の中で)
フライパンに水と切った白菜、しょうがと
塩コショウを入れて調理するだけで
超うまい。あの柔らかさが至福。
この料理とも言えない食物を
最近はほぼ毎日、一食として食べている。
考えてみると私は食事には手間をかけないタイプである。
美味しいか、より「どれだけ早くつくれるか」の方が大事である。
例えば昼食に友達がくれた「白いご飯にすごく合う、焼肉のたれ炒め」があるとしよう。
私はこの焼肉のたれがしみた牛肉を、それだけか、パンと一緒に食べるだろう。
日本米(イタリア産)は買ってあるのだが洗ったり炊いたりと時間がかかる。
パンを買って一緒に食べた方が楽ちんだ。
例え米と食べるのが一番おいしかろうと、今すぐ食べたいのだ。
食事にはあまりこだわらず、まぁ簡単で安上がりなものが食べれればよいという考えである。
美味しければいいが、最高においしくなるための手間はかけない。
不思議なのは、つい1週間前のある夕方には
携帯片手に「街で一番おいしいレストラン」を
30分以上かけて検索していた私がいることだ。
旅行にきた母とその友達と共に
初の南仏・アヴィニョンを訪れた際のことである。
隣町のアルルを訪れた後、
ホテルに一泊し、
朝食は「アヴィニョンで一番おいしいクロワッサン」があるパン屋さん、
昼食は街のレストランで口コミ1位のお店でご飯を食べた。
全部前日の夜にせっせとアイフォンで検索しては地図に印をつけて挑んだ。
母と友はフランス語がわからないのもあるが、私に言われるがままついてきた。
夜ごはんも、徹底的に調べて、
観光客だけでなくフランス人に人気のあるレストランへ。
ほんと~~に美味しくて、一同大満足で帰った。
これは思い出としても、気分のよく自慢に思うもので、
頭の中の履歴書に一筆したい出来事になった。
私からすれば、「ネットで検索して美味しいものを食べに行く」ことは
ほとんど当たり前のようなことだった。
知らない地、それも観光地に来たのだから
ぼったくられるわけには行かない!!
そのためには情報を比べて
その時のニーズにあったベストレストランを決める必要がある。
しかし私の母は何も調べようとせずに仕事をしているし、
その友達はというと口コミサイトを検索するものの
何故か隣町のランキングを見てしまう。
母にとって食べ物はどうでもよく、
友達はというと「たまたま美味しい所に巡り合いたい」タイプらしい。
私も1人で食べる分には前述した通りどうでもいいのだ。
外食する場合でも「美味しい所(か、おもしろい所)に巡り合えたらラッキー」タイプである。
なんで毎日茹でただけの白菜を食べている人間が
アヴィニョンでは時間・手間をかけて絶品店を調べたのか。
いくつかの理由を考えた。
・観光地のぼったくりレストランで損したくなかった。
・わざわざフランスまで来た二人に「それ相応の」美味しい物を食べてほしかった。
・優しいのではなく、最終的に褒められたいから。
・そして私は検索が好きで、得意である。
つまり、損得勘定・承認欲求・特技検索のコンボで、
この「学生時代に夢中になったこと」として面接で力説したい
出来事は完成したのである。
自己分析の結果、私に向いている職業は
HISでチケット手配する人だなとわかりました。
損得勘定を使って旅を検索しまくる自分を妄想する日々です。