坂北荘を後にして、もう少し北上する
山の中を走りながら少し考える

R19もだが、松本平と善光寺平を結ぶ長野道が今のルートになったのはおかしいと不思議に思っていた
普通に考えれば、松本から北安曇野の中心地大町・一大観光地の白馬を通って(今のオリンピック道路)長野に通じるルートがよかったのではないのか、と思う

実際最初はそのルートが検討されていたのだが、大町の労働組合が猛反対したのだとか
ん?大町の労働組合?
大町は水力発電による豊富な電気供給を見込んで色んな企業が進出したんですって。へええ

結果、大町は高速も新幹線も通らず衰退の憂き目に
白馬も松本から行くのが近かったのに、オリンピック道路ができて長野から行く方が時間的に近くなってしまって松本への観光客の流れも細くなってしまった

そうこうしてるうちに目的地に到着



不動温泉さぎり荘



玄関脇に大きな犬がいた
眉間に皺を寄せて不機嫌そう
犬が大の苦手な私。堪忍してください

受付で湯銭を払う
アンプ「あの犬の名前はなんでいうんですか?」
従業員「ラムちゃんです」
アンプ「へえ、ちゃん付けということは雌ですか」
従業員「いえ、まだ子犬なのでちゃん付けです」

あんなに大きいのに…

さて、浴室に入ると鼻の曲がるくらい強烈な塩素臭
福岡の老舗温泉旅館の一件以来、どこも塩素臭がキツくなったような気がする

適温の湯
湯ざわりは軽く撫でるとツル、強めに撫でるとキシ
湧出量がわずかなので期待していなかったが、なかなかの実力派ではないか



湯口は二つ
もちろん小さい方、塩ビパイプの方が源泉投入口

この源泉だけ、茹で卵の臭いがするんです
「おお!これは!」
塩素の臭いに打ち勝つ濃厚なたまご臭

そして、この湯口を狙って三人のおじさんが互いに牽制
私が湯口直下に陣取っていると、すかさず対面におじさん1号が入ってきた。近い!近すぎる!ソーシャルディスタンスってどこに行ったんだ

たまらず湯から上がる私を尻目に、さっと湯口直下に陣取るおじさん1号
と、もう一人のおじさん2号がまたあの至近距離に陣取る!しかしおじさん1号は全く気にせず湯桶に源泉を貯めてみたりすぐ脇の湯べりに寝転んだり丸出しでナントカ三昧
おじさん2号の歯ぎしりが聞こえてきそう…
あまりの醜さに退散

さぎり荘
長野県長野市信州新町日原西300-1
026-264-2103
500円
11:00〜21:00

日原温泉
含硫黄-ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-硫酸塩・炭酸水素塩冷鉱泉
(低張性・弱アルカリ性・冷鉱泉)
成分総計1.020g/1kg
pH7.9
泉温7.7
湧出量4.9ℓ/分
微黒濁を呈し、硫黄味、硫化水素臭を有する
主要成分(1kg中)
ナトリウムイオン161.7mg
マグネシウムイオン44.1mg
カルシウムイオン71.6mg
硫酸イオン423.5mg
炭酸水素イオン250.3mg

R19から一本入る。道に不安なし
駐車場はおよそ30台分