一年ぶりとなる草津温泉
湯畑こそ変わっていないが、お猿さんが湯もみをする「おさ湯」をはじめ色んなものができている
活気があっていいでんな
今回のお目当ては千代の湯
といっても普段行く共同浴場の奥にある「伝統湯」で、昔から伝わる伝統の入浴法「時間湯」に挑戦だ
湯畑の下の方にあるおなじみ千代の湯
奥に鍵のかかった扉がある
インターホンを押すと中から管理人のおじさんが出てきた
時間湯を体験したい旨を告げると、おじさんは「今はね、やってないんですよ。もうやめて3年になるかな」と少し顔を曇らせて言った
え?コロナでですかね?と尋ねたが、どうもコロナは関係なくて、他にトラブルがあったそう
アンプ「時間湯はできなくなったんですか?」
おじさん「んー、自分でやるしかないですねえ」
自分でやる?できませんよね
今は無料で入浴はできるということなので、11時にもう一度来てくださいと言われ一旦千代の湯を後にした
そして11時に再訪
おじさん「アンプさんよかった。ベテランの人が二人来たから時間湯できますよ」
アンプ「なんと!」
湯長はA県から来たという人。そしてK県から来た人と私が浴客
脱衣所で湯もみの仕方などを教わり、いざ伝統湯へ
中に入ると、湯長の号令で温泉の神様に二礼二拍手一礼。その後湯長が高らかに11時の回を始めることを宣言する
そして定位置について湯もみ
ここは3人の他、受付のおじさんも加わり4人で実施
草津節を歌いながら湯もみ
うふふパンツ一丁だ
むう、湯長のように上手くできない
私もあちこちで湯もみをしてきたが、いつもパワー系の湯もみをしてきた。ところが湯長は軽い感じで湯もみ板をパタン、パタンとリズミカルに回している。これは凄い
さて、湯もみが終わるとかかり湯
湯べりに正座し、まずは足と尻に十杯ほどかけ湯し、その後首を浴槽の上に突き出してぼんのくぼに三十杯かける
那須湯本の鹿の湯も同じような作法だがそれもその筈、草津の時間湯を那須湯本の人たちが取り入れたんだそう
かかり湯を終えるといよいよ入浴
湯長「支度が宜しければそろそろ下がりましょう」
浴客「おー!」
静かに湯に浸かる
結構深めなので、中で空気椅子のような格好をとる
湯畑源泉掛け流しの浴槽は、44度のやや熱め
皆が態勢を整えたのを見て、湯長が「揃って3分」と声を張り上げる。我々浴客はそれに応じて「おー!」と応える
1分経過
湯長「改正の2分〜」浴客「おー!」
2分経過
湯長「限って1分〜」浴客「おー!」
2分30秒経過
湯長「チックリご辛抱〜」浴客「おー!」
2分45秒経過
湯長「辛抱のしどころ〜」浴客「おー!」
2分50秒経過
湯長「もうじきです」浴客「ありがたい」
2分55秒経過
湯長「いかがですか?」浴客「効きました」
3分経過
湯長「サア効きましたらそろそろあがりましょう」浴客「おー!」
こうして時間湯終了
湯長に、もう一度入っていいかと尋ねたらダメだという。なかなか厳しいのね
湯から上がった後、源泉枡から直接桶で湯を掬いかけ湯する。こちらは47度超えの激あつ湯
熱の湯源泉は白旗源泉と似たような感じで硫化水素臭が強い
湯客のおじさんはあかぎれの指を源泉枡に浸けて悶絶中
「こうすると早く治るんですよ」凄い…
風呂から上がると、二人ともタオルケットとサウナシートみたいなものを頭からすっぽり被って汗を絞り出している
このシートはもう売り切れていて、手に入れるにはメルカリで出品されるのを待つしかないとかなんとか
いやいや奥の深い入浴法ですな
新年早々勉強になりました
千代の湯
群馬県吾妻郡草津町草津367-4
0279-88-1320
無料
一日4回
いずれも開始10分前に受付をすること
熱の湯源泉
酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)
成分総計1.71g/1kg
pH2.1
泉温50.0℃
無色透明、硫化水素臭あり
主要成分(1kg中)
ナトリウムイオン53.2mg
マグネシウムイオン37.8mg
カルシウムイオン74.4mg
アルミニウムイオン43.8mg
鉄(Ⅱ)イオン17.6mg
水素イオン8.92mg
塩化物イオン295mg
硫酸イオン664mg
硫酸水素イオン199mg
遊離硫化水素7.7mg
冬季はスタッドレス必須。裏道は坂道が多くて凍結してるので、スタッドレスでも登れないところあり
駐車場はバスターミナル近くの湯畑駐車場を利用