寺の湯は新湯の3つの共同浴場の中で一番賑わっている

賑わっているのには理由があり、もみじラインのすぐ脇にあるという好立地、あつ湯とぬる湯を備えた親切設計、そして混浴というロマンの三拍子を備えているのだ

これまで3度来たが、寺の湯だけは一度も独占できなかったので、今回こそはと意気込んできた


しかし願い叶わず今回も先客がいた

しかも私と同じ歳くらいの中年カップル

お乳まるだしの女性が風呂の縁で涼んでいる

別に何も悪いことしていないが、最初から既に理由のない申し訳なさで卑屈な態度の私

a「こんにちはー」

c「こんにちはー」

メガネを外して入った私

彼らに背を向けて右側の浴槽に静かに入る


ヒソヒソとカップルの押し殺したような会話が聴こえてくる

興味ありませんという風情で湯をかき回す

むう…どうしよう

寺の湯の写真を撮りたいのだ

実は中の湯に入る前に寺の湯を覗いたのだが、その時からカップルはいた

早く出なさい…上がりなさい…


と、外からガヤガヤと先輩の一団が入ってきた

ああ、大勢入ってきたら更に写真は撮れない。万事休す

先「お、こんにちは、あら、ご夫婦で。これは失礼」

どうやら先輩の一団は中の湯か湯荘白樺に回ったらしく、最悪の事態は免れた

仕方ない

意を決してカップルに話しかける

a「あの私ですね大阪の方からきまして、できれば写真を撮りたいなと、あ、勿論写らないように撮りますからはい」

c「ああどうぞどうぞ」

拍子抜けするほど快諾していただき、早速脱衣所からスマホを持ってきて撮影

手前があつ湯、奥がぬる湯

奥の湯口は絞りすぎではないか

写真はこの二枚が限界

あとは少しだけ温泉談義をして、私の方が先に出た


寺の湯は中々上手くいかないな


塩原新湯寺の湯

栃木県那須塩原市湯本塩原28

300円

7:00〜18:00


単純酸性硫黄泉(硫化水素型)

(低張性・酸性・高温泉)

成分総量不明

pH2.8

泉温65.8℃


日塩もみじライン(K19)は快走路。但し冬季はスタッドレス必須

駐車場は寺の湯前に路駐のほか、中の湯の奥に10台ほど停めるスペースあり