【映画見聞記vol.1047】 | 七代目 三遊亭円楽のブログ

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昨日は〈シネスイッチ銀座〉にて『英雄の証明』を観ました。

借金の罪で服役しているラヒムは、17枚の金貨を拾うものの落とし主に返した事により〈正直者の囚人〉と呼ばれるようになるが、SNSから広まった或る噂をきっかけに、大きな事件へと発展していき…ってな物語。

【第74回カンヌ国際映画祭】で〈グランプリ〉を受賞した本作、監督はアスガー・ファルハディ。

オスカーで以て〈外国語映画賞〉を2度も受賞している監督で、その内の1本『別離』は10年前に観ましたが、刺激的に面白かった事を記憶しております。

さて、如何なもんでしょうか…

来ました、現時点で本年度ナンバーワン。

前に観た『別離』もそうでしたが、イラン映画でポスターからも地味な作品かと思いきや、刺激がとっても強いんですヨ。

前半の仕込み部分(←ラヒムが英雄として称えられてる場面)から、訪れる悲劇を予感してか、身体がゾワゾワする緊張感がハンパない。

あと、これまた『別離』もそうでしたけど、小供がからむと、どうしても
泣いちゃいます。

そんなラヒムの息子シアヴァシュを演じたサレー・カリマイくんの演技が素晴らしい。

父親に「再婚するの?」と聞きながら泣くところなんか、もらい泣き必至です(泣)。

どの場面も刺激的ですが、個人的には、ラヒムが義兄の元へ謝りに行くのを躊躇っている時、向かいの店で何て名前だかわからない楽器が奏でられてる場面があるんですが、其処が妙に印象に残りました。

ラヒムの姉の家族、演技から着ているものに至るまで、全て良かったなァ?了見も。

ラヒムは、最も大事なものを失わずに済んだ…って事ですかネ?必見。是非、劇場で☆