言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか | 七代目 三遊亭円楽のブログ

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ナイツの塙宣之さんによる『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』(集英社新書)を読みました本

いや~、めっちゃ面白かった音符また、めっちゃためになった音符

M-1について、そして漫才について…更には、お笑いについて大いに語っておられるんですが、その分析が大変わかりやすくて、ストンと腑に落ちるのですビックリマークショック!あせる

様々な人気芸人の評論が、いちいち腑に落ちるグッド!ザキヤマさんのは、脱帽ガーン

落語にも通ずる事が沢山出てくるんですヨ雷

例えば…



「ときどき、うまいけど笑えないんだよなというコンビを見かけます。

じっと観察していると、だいたい演者の言葉に気持ちが入っていません。

言葉に気持ちを込めるといっても、単純に大声を出したりすればいいというものでもない。目線とか、体のちょっとした動きにも出てくる」



とか…



「自信のなさは、手の動きにもよく出ます。

鼻先をいじったり、髪を触ったり。

そういう仕草も、堂々としていない印象を与えてしまうので損です」



とか…



「ちゃんとしたネタとは何かというのも難しいところですが、一つの定義として

『他の人でも演じることができるネタ』

と言うことはできるかもしれません」



…なんてのは、ホント落語と一緒です王冠2

最も響いたのは…



「人類が芸術を生み出したのは、言葉では伝えきれない思いを作品で表現しようとしたからです。

芸術家が感動したとき、それが『感動』という言葉で足りていたら、絵画も音楽も創造し得なかったと思うのです」



…コレを読んだ時、哲学者かと思ってしまった程ですしょぼんだって此のお言葉、素晴らし過ぎませんか!?

オール巨人師匠のお言葉、島田紳助さんの説く〈三角形の漫才〉、デビュー当時のキングコングさんを引き合いに出しての〈華〉の大切さ等々…

また、ご自身の漫才を引き合いに出しての具体的な説明は、企業秘密を惜しみなく出してて凄い…塙さんの自信が伺えます音符ニコニコチョキ



「事務所の『ネタ見せ』がありました。

(中略)僕は自信満々でヤホー漫才を見せました。

(中略)あっさりダメ出しされました。

(中略)でも、僕らは自信があったので、初めて事務所の方針に逆らってライブでそのネタをかけたんです。

そうしたら、会場がまさにうねったのです。

(中略)

自分がこれだと信じられるネタ。それが最強なのです」



表紙に〈令和の漫才バイブル〉と記されておりますが、コレが全く過言ではありませんビックリマーク

我々にとっての、談志師匠による『現代落語論』に近い気が致しますグッド!

漫才を好きな方、コントを好きな方、お笑いを好きな方、是非読んでください!!

…あひらめき電球お笑いに携わる方々、間違いなく必読の書でがんすドキドキニコニコパー