
弟弟子で読書家の鳳笑ちゃんに「何か面白い本、ある?」と聞いたら、薦められたのが本書

2002年に【第126回芥川賞】を受賞した表題作と、2001年に【第92回文學界新人賞】を受賞したデビュー作『サイドカーに犬』が、併せて収録されてます


『猛スピ』は、小6の男の子がシングルマザーと暮らしながら成長していく過程を綴り…
『サイ犬』は、母が出ていったのと入れ替わりで来た愛人と小4の女の子との交流を描いているのですが…
淡々としてるんだけど、瑞々しいのよね?どちらも

『サイ犬』は、母が出ていくところから夏休みが始まっているので、脳内に描く絵が〈暑さと不思議な楽しさ〉で充たされるのが心地好い
〈少女版『スタンド・バイ・ミー』〉と云う印象でした
恥ずかしながら長島有さんを知らなかった私は、読み進める内に…
「…オヤ?此の方は、一体どっちなんだろう…」
…と思っていたら、詩人の井坂洋子さんによる解説を読み…
「あ、此の方も私と同じ疑問を抱かれていらしたか
でも…え~っ
そっちだったの~

」…と、驚かされました
「どっち」とか「そっち」とかは、読めばきっとわかって頂けます
世の中には、非凡な才能をお持ちの方が沢山いらっしゃるのですねェ

いい読書体験でした
鳳笑ちゃん、有難う

