山友会では、アウトリーチや炊き出しのお弁当・おにぎりを手作りしています。毎回、何十食分も用意しますので、炊飯器も普通の家庭用の電子ジャーでは間に合いません。私たちが使っているのは、5~6kgのご飯が炊ける大型のもの。しかも現在では珍しい、ガスを使用したタイプです。



昔、昭和50年代ごろまでは家庭でもガス炊飯器はよく見かけましたが、現在では業務用でも電気釜が一般的になってしまいました。今でも使っているところは、何かこだわりがあるお宅か食堂、レストランぐらいではないでしょうか?
ガス炊飯が使われなくなったのは、自動炊飯が機械式で精度が低く、注意していないと失敗してしまうのが最大の原因。山友会でも毎回、吹きこぼれや焦げ付きで、炊飯後に釜を洗うのは大仕事です。冬場でも、ボランティアのおじさん達は屋外で手洗いしています。
※おじさん…山友会を訪れる年配の路上生活者の方や元ホームレスの方のことを、親しみを込めて「おじさん」と呼んでいます。

しかしガス式ならば、高い火力でたくさんのお米を炊くことができます。炊飯時間も短くて、たくさんのご飯を用意するにはうってつけです。多い日には、この釜で複数回炊き上げて作業をすることになります。

またガス釜には、もう一つメリットがあります。それは高い火力により米の糊化(こか)を活発にさせ、デンプンをショ糖とブドウ糖に還元。ご飯を美味しく炊き上げることができるのです。電子ジャーよりも米の甘みが引き立ちます。
それは、炊きあがりの匂いでわかります。朝、事務所でお米が炊きあがると、あたり一面によい香りが漂います。3階の事務所で作業していても、食堂で作業している美味しそうな匂いが上ってきます。
そしてガス炊飯のご飯は、冷めても硬くなりにくく、味も落ちにくいように思います。山友会のおにぎりは、夕方になってもまだ柔らかいまま。電気ジャーで炊いたお米だと、なかなかこうはいかないですよね。

ガス釜で炊いた美味しいご飯で、少しでもみなさんのお腹と心が満たせたら…。もう年期の入った炊飯器ですが、これからも頑張って欲しいです!

 

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