おにぎりに込められた優しさ
現在、山友会の食堂では、祝日・祭日を除く火・水・木曜日に、無料診療所「山友会クリニック」の患者さんや相談に訪れた来所者の方々に昼食を提供しています。食堂は、スタッフやボランティアの皆さん、そして活動に協力してくださるおじさん※たちによって支えられています。※おじさん…山友会を訪れる年配の路上生活者の方や元ホームレスの方を、親しみを込めて「おじさん」と呼んでいます。ある日の食堂には、46人の方が食事に来られました。昼の12時になると、おじさんたちが2階の食堂へ上がってこられます。食堂では、一度に8人ずつ食事をとり、食べ終わると次の8人の方が食事をとるという形にしています。そんな中、食べ終えた比較的若い方が台所へ来て、少し申し訳なさそうにこう尋ねました。「すみませんが、おにぎりを温めてもらえないでしょうか」「えっ、おにぎりですか?」と聞き返すと、その方はコンビニで売られているようなおにぎりを2つ差し出しながら話してくださいました。「昨晩、外で寝ていたのですが、朝起きると、このおにぎりが置かれていたんです。でも、固くなってしまったので、温めてもらえますか?」受け取ったおにぎりは、寒い戸外に置かれていたためか、驚くほど固く冷たくなっていました。そのおにぎりが、その方にとって大切な一食になること、そしてそれをそっと置いていった誰かの温かい気持ちを思いながら、電子レンジで温めてお渡ししました。「寒いので体に気をつけて、また食堂に食べに来てくださいね」と声をかけると、「ありがとうございます」とお礼を言って帰って行かれました。冬の寒さの中、路上で過ごさざるを得ない方々の厳しい状況を改めて感じるとともに、そっと手を差し伸べる方の優しさにも触れた出来事でした。あとで相談室のスタッフに尋ねると、その方は最近山友会に来るようになったとのこと。今回の関わりが、次の一歩につながるきっかけになればと願っています。※ある日の食堂のメニュー(食堂 須山)*********************************【ご支援のお願い】ホームレス状態にある方が「ひとりではないと感じ、笑顔を取り戻す」ための活動への応援をお願いします!▶継続的にご支援(マンスリーサポーター)https://www.sanyukai.or.jp/monthlysupporter▶今回のみのご支援https://www.sanyukai.or.jp/donation▶個包装のアルファ米を募集しています!アウトリーチや炊き出しなどでお渡しするための個包装のアルファ米を募集しています。※ホームページの「物品の寄付」のページでAmazonで購入できる希望物品を掲載していますので、ご覧いただければ幸いです。https://www.sanyukai.or.jp/donation#buppin-kifu【スタッフ募集!】山友会では、一緒に働いてくださるスタッフを募集中です。ぜひご応募ください。https://www.sanyukai.or.jp/recruit-lp1【山友会メールマガジン ”やまとも通信”】活動のトピックスやイベント・ボランティア募集などの情報が満載です! (配信は月1回)登録はこちらから→http://bit.ly/2oPwUEu