お取引先様の元会長様より社長を退任し会長就任に際し心温まるお手紙を頂戴した。40基を超えるお祝いの胡蝶蘭も頂戴し本社の玄関内部に所狭しと並べさせて頂いている。28年前に創業者である父より私が引き継いだ頃は当社は経営的には相当に厳しい状況にあり、決算書や財務諸表に如実に実態が現れていた。

 

社内は離職者が多く品質も不安定で営業の士気も表面的には『ガンバロー』などと声は上がるが行動が伴わずに空回りしながら孤軍奮闘をしていた。しかし最悪とも言える時に先代とバトンタッチしたのはラッキーだった。なぜなら後は良くなるしかないからである。

 

一塊になった社員の努力で品質が向上し受注が安定し始めて工業団地に現本社となっている土地を購入し新工場の建設を進めて取引先の輪が広がり始めた頃には随分周囲から褒められた…良くなるしかなかったのだから当たり前だったのに…その気になり、痛い目に何度も遭遇した。それでも”ピンチはチャンス”と自分に言い聞かせて一時は常軌を逸していると言われるまで無我夢中に経営に取り組んで来た。

 

経営も結果が全てである!

 

バトンタッチした三代目社長は業績を少しでも落としたら周囲から『やはり若い経営者では経験が浅くて無理なのであろう…』と言われることになる。私がバトンタッチさせてもらった時と正反対である。世界が混沌とする中で…日本の人口が2050年には9000万人程度と今の25%程度減少するのが決定している中でも…今まで以上に業績を伸ばして結果を出し続けなければ社長失格と評価されることになる。

 

まずSWOT分析を全社員が自分自身で行い…部課単位のSWOT分析に集約し…最終的には三洋グラビアのSWOT分析へと統括する作業が重要だ。更にこれに基づいて経営戦略を立案し行動計画を策定、重要なのは進捗管理をしながら全員がその気になり目標必達で結果を出し続けなければならない。

 

経営は結果が全てである!

 

私の仕事は新社長が求める際に最小限のアドバイスをさせてもらいながら色々言いたい時に徹底して我慢する…

これからの私の仕事は”我慢”なのであろう…