ビブラートとは喉を揺らして音にかすかな音程をつけるのですが、
歌のジャンルによって随分ちがいます。
ジャズヴォーカルは揺れ幅の少ないビブラートが一般的です。
例えば、エラフイッツジェラルドなどは細かい揺れ幅の浅いビブラートです。
晩年のアルバムでは声がまっすぐでないのか、低音では音程の揺れの大きいビブラートに変わっています。
若い時は喉を揺らすというより軟口蓋のあたりを揺らす感じに聞こえます。
この音の揺れ幅というのが聞いた時、印象を大きく左右します。
私は一時、低音域がぶれやすく、ジャズスタンダードでもわりとしっかり揺れ幅の大きなビブラートをかけるくせがついていました。
それを後で聞いた時の印象は、、、
歌謡曲でした



何と無くわざとらしい感じもして、
それでできるだけビブラートを弱く、揺れ幅を少なくしたんですね。
ビブラートの揺れ幅が大きい人といえば真っ先に思い浮かぶのは 森進一さんでしょうか。
ほかにも演歌系の方は揺れ幅がとても大きいんですね。
なのでジャズの方でビブラートの揺れ幅のが大きいと演歌っぽく聞こえてしまうことがあります。
なので、歌謡曲を歌う時は待ってましたとばかりしっかりビブラートをかけると何と無くムードが出て来たりするんです。
逆に
細かく繊細なビブラートといえば宇多田ヒカルを思い出します。
宇多田ヒカルさんのビブラートは喉に力が入ってないのでとても聴きやすいですが、
喉に力をいれて細かいビブラートをかけるとちりめんビブラートになります。
これはきちっと歌を勉強すると喉の力が抜けるので、それが出来ていないということで何と無く素人っぽい印象をうけます。
それにしても、、、例えが古すぎ~笑
ジャズをやっていると今のアーティストを聴いている時間がないもので、、、お許しを(^◇^;)
ほかのジャンルでは
ボサノバなどはほとんどビブラートかけない素朴な声が多いし。
ジャンルによって随分ビブラートに特徴があるものです。