ジャズの大きな特徴として4ビートがあげられると思います。
全ての曲が4ビートではありませんが、
4ビートで歌う事は実に多い。
この4ビートの理想は聴いている人が自然とリズムに乗って楽しく感じるか。
いわゆるスイングしているかということではないでしょうか。
スイングに関して、
日本人で私が尊敬し大好きなシンガーは
「スイング感はこうだと人に教えることはできない。それはよくジャズの演奏を聴いて自分の中で感じるものだ」
とおっしゃってます。
私はジャズを歌い始めたばかりの頃、デユークエリントンの楽団でエラが吹き込んでいるアルバムを毎日何度も何度も聴いていました。
どうしたらジャズになるかと思ってとにかくあらゆる空き時間にずっと聴いていたんです。
すると、ある時リズムが「グゥーン グゥーン」と独特な、楕円形に回っているような前に出てくるような感覚を覚えました。
それは馴染んで来た8ビートや16ビートとは全く違う感覚でした。
私は4ビートの演奏で特にベースを聴いていると、8ビートのポップスに比べて重いリズムだと感じます。
これは自論ですが拍に対する長さをどう感じるか
ということは量感に大きく影響すると思うんですね。
例えば、簡単な実験をしてみましょう。
4分の4拍子の一拍でご自分なのイメージで軽いリズムの手拍子と重いリズムの手拍子を打ってみましょう。
私であれば軽いリズムはスタッカートにして手拍子をしてみます。
重いリズムは一拍をできるだけ長くして次の拍に行くように手拍子をしてみます。
スタッカートは音を短く切る為に、手と手の接触している時間がも短くリズムが軽く感じられ、ハネていたり弾んでいる気がしませんか。
逆に次の拍手までの時間を出来るだけ長くすると、次の拍を打つまでの手の接触時間が長く、次の拍への時間が限りなく短く、次の拍と繋がっているように聞こえると思います。
二つの手拍子を比べると全く違うリズム感になると思いませんか?
リズムというのは拍の感じ方でこんなに違うのだとお分かりいただけたでしょうか。
そしてその感じ方は歌に大きく影響します。
このことに関しては誰かから教わった訳ではなく私の持論なのでミュージシャンによって色んなご意見があるということはご理解くださいね。
ミュージシャンによって重さや長さではなく形として捉える方もいるかもしれませんし、他の捉え方の方もいるかもしれません。
また、ジャズは縦ノリだと言うミュージシャンの話を聞いたこともあります。
どうしたらスイングするか。
自分の歌はスイングしてるのか。
それはジャズを歌う限りずっと研究することだと思うんですね。