私のラジウム温泉2017：効果に関する私見と共に

ホルシミス効果※は、エビデンスレベルから言えば、限りなくブラックに近いグレー。

※低レベル放射線が、免疫細胞などを賦活するという説（コチラ）

まずは、現在のWHOの見解を記し、誤解の無い様にしておくことにします。

いくら低線量であっても放射線は人体に害を及ぼす、とWHOは言っています（こちら）。

そうなんですよ・・・。

ただし、上の見解が科学的に揺ぎ無いレベルか？といえば、モノがモノなので、研究の数が極めて少なく、そうとも言い切れない・・・。

したがって限りなくブラックに近いグレーなのです。

グレートする見解・・・

ちなみに、どのガンのガイドラインを見たって、ラジウム温泉に関するエビデンス（純粋科学的根拠の強さ）もグレード（実情を考えた上での推奨程度）も記載がない。当たり前か・・・　（笑）

　グレードC1：行ってもよいが、十分な科学的根拠はない

　グレードC2：科学的根拠がないので、勧められない

　グレードD：　有害なので行ってはいけない

ラジウム温泉は・・・　C1～C2の間でしょうかねえ？Dだったら流石には入れませんね。

（エビデンスレベルについての拙ブログはコチラ）

しかも、たった今は、遺伝子治療、分子生物学的治療、再生医療など・・・~~お金になる~~　脚光をあびる研究が全盛ですから、ラジウム温泉に入ると・・・という牧歌的な研究に着手しようなんていう奇特な研究組織や医師はほぼゼロになったと言ってよいでしょう（そうでないことを願いつつ・・）。　

ちなみに、しっかり検証するとすると、多大な研究資金が必要が明らかです・・・。

なお、「温泉気候学会」という学会は、まだまだ健在です。

ラジウム温泉の科学的効果につながる報告は、三朝温泉の疫学研究が有名です。

下記は、その一部。

「三朝温泉地区住民のがん死亡率が、他地区よりも低い」

Cancer mortality survey in a spa area (Misasa, Japan) with a high radon background　(三朝温泉地区の、がんによる死亡率調査）：論文はコチラ

上記については、研究デザインに問題があったので、国立がん研究所の祖父江博士らが1998年に検証している。

「三朝温泉地区住民のがん死亡率は全国平均レベル。部位によってはむしろ高い」

Mortality and Cancer Incidence in Misasa, Japan, a Spa Area with Elevated Radon Levels　（三朝地区の死亡率とがん発生率）：論文はコチラ

これ以降については、ラジウム温泉について科学的検証が行われた形跡がない。

温泉治療や研究の場所についても、国立大に併設されていた病院なども下記の通りの状況だ。

東北大学鳴子分院（1994年閉鎖）

岡山大学三朝医療センター(2016年閉鎖）

ちなみに、岩手医科大学付属花巻温泉病院（私立）がありますがが、こちらもH31年3月に閉鎖されるようです。

寂しいねぇ～

さて、ラジウム温泉の効果の可能性はないのか？　　

（ここからは個人的な見解を多く含みます）

１．「三朝温泉住民のがん死亡率が全国平均と同等」という結果から、ラジウム温泉はがん治療への効果は期待できない、というの現在の科学的見解だろうが、それは住民（つまり長期に低レベル放射線に曝されている方）が対象であって、短期の療養などの影響については不明である。少なくとも、短期療養・温浴の被ばくレベルは住民のそれよりは低く、当然リスクも低い。

２．温浴に関しては、（温浴する温度にもよるが）血液・リンパの循環にはポジ（文献省略）。体温上昇によりがん細胞抑制効果が期待されるが、人を対象としたキチンとした（科学的水準を充分に担保した）介入研究は無い。

３．また、低温浴は、副交感神経を賦活させ免疫向上が期待できる。

が、明確な科学的検証は、今のところ見つけられていない。あくまで、メカニズム上の推量レベル。

以上、１、２、３　を総合して、リスクは極低レベルの放射線被ばくのみで（住んでいる方がいるので一時的には問題なし）、少なくとも温浴の効果は期待でき、その上、ラジウム浴についても効果をもたらす可能性はまだまだ残っている、と考えている。故に、プラスしかないのだ。

↑単に温泉好きと言いたいだけ？（笑）

さて、（名のある）ラジウム温泉、制覇計画を立てたのが今年の２月（最下部の自己リブログ）。

その結果は・・・・

3月　三春、馬場の湯温泉＋やわらぎの湯

5月　二股ラヂウム♨

6月　ローソク温泉

7月　栃尾又ラジウム温泉＋村杉薬師の湯（五頭温泉郷）

8月　出湯温泉（五頭温泉郷）