数あるアジサイの中でも、今年見た中では一番珍しいものです。

それも大多数が園芸品種なのに、これは昔から日本に自生していたというのです。

 

 

 「ギンバイソウ」です。  漢字では「銀梅草」です。

 アジサイ科、アジサイ属の多年草です。

 暮らしているのは関東以西~九州が多いようですが、実際には珍しい品種です。

 

 

 暮らしているのは山地の林床、それも沢沿いなどの湿気のある斜面です。

 なので、他の植物との競争も厳しいけど、その環境そのものがつらい場所のようです。

 

 

 草丈としては50~80cmくらいなので、低くて花があれば観察も容易です。

 葉っぱは互生してついて、花に比べると大きい葉で長いと20cmくらいもあります。

 形は楕円形や倒卵形ですけど、何といってもその形が不思議・・・。

 

 

 葉の先の方が2つに裂けている・・2つに分れているのです。

 このデザインもなかなか・・・珍しいデザインです。

 そして、いつものように、この形になったのは何のため・・でしょうか?

 

 

 その2つに裂けた裂片の先も鋭く尖っています。

 

 

 そして花です。

 なんか下向になって、丸っこくて、なんか最初の時にはこれがアジサイ?って感じです。
 でも正真正銘のアジサイです。

 

 

 アジサイと言えば、装飾花と中央の両性花の組み合わせがよく知られています。

 そしてこのギンバイソウもちゃんと装飾花がありました。

 

 

 下の写真では分かりますが、萼片が3つ、見事に装飾花になっています。

 萼片が由来ですから、もちろん中性花です。

 

 

 

 

 そして中央にあるのが両性花です。

 

 
 この両性花には、萼片が5つ、花びらが5つです。

 

 

 そして雄しべがたくさんあります。雌しべは1つです。