秋の風を感じさせてくれる高原です。

 そのに群生しているのを見つけると立ち止まってしばし・・・見つめています。

 

 

 「ヤナギラン」です。  漢字で書くと「柳蘭」です。

 ランと言う名がついていますが、ラン科ではありません。

 

 

 最近よくテレビの番組でも紹介されて人気も高まっているようです。 

 アカバナ科、アカバナ属の多年草です。

 北海道~本州中部以北の山地~亜高山帯の草地や礫地で暮らしています。

 


 

 日本が故郷かと思ったら、実は北半球のやや寒いところに広く暮らしているとのことです。  

 草丈は50~150cmほど、図鑑では、山火事の跡などの攪乱の跡でいち早く進出して占有して群生するそうです。

 見かけに拠らず逞しいようです。

 

 

 茎はほぼ直立して姿勢正しくしています。

 葉っぱは互生してついて、長披針形や狭長楕円形で羽状の側脈が目立ちます。

 また、両面無毛で、全縁ですが、希に突起状の鋸歯があるようです。

 

 

 花は茎先に総状花序に付きます。 

 花のこんな感じです。

 濃い紅紫色で下から正しく順番を守って咲き上ります。

 

 

 見た覚えがないのですが、白花があり「シロバナヤナギラン」といい、八重咲きのもあって「ヤエザキヤナギラン」というそうです。

 そしたら、葉の脈に毛があるのを区別して「ウスゲヤナギラン」といい、さらにさらに、白花で脈に毛のあるのがいて、「シロバナウスゲヤナギラン」だって。

 

 

 花のつくりはシンプルです。

 長い萼片が4つ、花びらも4つ、雄しべは8つ、雌しべが1つです。

 花びらの間から萼片が見えます。

 

 

 雌しべははじめは小さく曲がっているように目立たないのですが、雄しべが花粉を出し始めると、雌しべが直立して柱頭は4つに分かれます。

 

 

 次々に昆虫たちがやって来ました。

 葉っぱがヤナギの葉に似ているからの名前ですけど・・

 

 

 出来る果実は蒴果です。

 種子には白い冠毛があるそうで、これで風に乗って旅をするようです。