本格的な猛暑を前にしてもう秋の名でした。

 

 

 「アキノタムラソウ」でしょう。 漢字では「秋の田村草」です。

 ずっと不思議に思っていたのが、この「田村」です。

 ①田村さんが名前をつけた。

 ②田村さんが最初に発見した。

 ③田村という場所にいっぱい咲いていた。 

 

 

 なんか本当のところはよく分らないようです。

 シソ科、アキギリ属の多年草です。

 本州~九州、沖縄で暮らしていますが、朝鮮半島や中国でも見られるそうです。

 

 

 ややこしいのが、「ナツノタムラソウ」というのがあって、さらにただの「タムラソウ」もあり、「ミヤマナツノタムラソウ」もあり、さらにさらに「シマジタムラソウ」があります。

 この「ナツノタムラソウ」は夏に咲くのですが、会っていません。
 

 

 もっと会いたいのが、ナツノタムラソウの母種とされる「ウスギナツノタムラソウ」です。図鑑ではこれは花が淡い黄色です。

 

 

 で、アキノタムラソウに戻り、秋と名前がありますが、咲くのは7月~11月頃までで結構長い期間の花期があります。

 この気候のせいで、より早く梅雨時には咲き出しています。

 

 

 葉っぱは対生について、1つの葉や奇数羽状複葉のもあるようです。

 小葉の形もいろいろあるので、葉の形状は、普通は広卵形ですが、違いが多いので迷うだけみたいです。

 

 

 そして、花ですが、長い長い花茎を伸ばして、そこに何段にも輪生して花をつけます。10段くらいは当たり前、今回のは15段くらいもありました。

 高層マンション・・じゃなくて、多層花冠です。

 茎はシソ科らしく角ばって四角形っぽくなっていました。

 

 

 シソ科なので花は唇形花です。

 ナツノタムラソウとの一番の違いが、ナツノタムラソウは雄しべが長く突き出ていますが、この秋は突き出ません。ちょっと出ていても下向きに曲がってしまうようです。

 

 

 上唇にある細かい毛が気になってしまいます。

 下唇は3つに分れています。


 

 花もいいけど、萼片もよく見ると面白そうな形です。

 やはり2唇形で、筋というか脈というかあって盛り上がったりしています。

 この萼には腺毛があるようです。

 雄しべは2つですが、上唇に沿ってあり、外から見えないのが多かったです。

 

 

 この花に白花があって「シロバナアキノタムラソウ」というそうです。

 まだ会っていません・・多分。

 出来る果実は4分果です。