近所ではもう道端で咲く花です。これとヒナキキョウソウとともに・・。
花壇には入れてもらえないみたいです。
呼ぶときはいつも「ダンダンギキョウ」っ呼んでいますが、ちゃんとした和名は「キキョウソウ(桔梗草)」のようです。
でもこの名前も日本での仮の名前のようです。
キキョウ科、キキョウソウ属の1年草です。
生まれ故郷は北アメリカ、アメリカ合衆国の北部やカナダだそうです。
小さいヒナキキョウソウも同じ故郷です。
日本に連れて来られたのは、1930年代や40年代といろいろありますが、いずれにしても戦前にやってきました。
今では東北地方より南の各地で帰化植物として定住しています。
図鑑などでよく似たものとして紹介されるのが、これとヒナキキョウソウです。
そして近所では殆ど見られなくなってしまったのが、在来種の「ヒナギキョウ」です。ヒナギキョウは日本をはじめ、東南アジアに広く暮らしています。
茎は直立して元気のいいのは50~60cmくらいになります。ヒナキキョウソウりもずっと背丈が高いし花も大きくなります。
そして全体に、茎や葉、花びらや萼にも白い毛があります。
キキョウ科なので、特徴になるのが、
①花が雄性先熟ということ。
②下部には「閉鎖花」をつけるということでしょう。
葉っぱは互生してつきます。
茎の上と下では葉っぱも違います。上の方に付く葉っぱは、広円形や丸っこい形で、縁や脈の上に毛があります。また、茎を抱くように付きます。
でもいろいろあって、鋸歯状のや全縁のもあったりしていろいろです。
茎の下の方に付く葉っぱは、図鑑では取れやすく、花の頃にはないことも多いようです。あれば、広披針形や円形に近い葉ですが、茎は抱きません。
そして目に留まるのはこの花です。
花の花柄がなくて葉腋に1~3つくらい付きます。
そして、下の方にはもっぱら閉鎖花を作ります。
ここ2~3年は閉鎖花に関心があって、気になって仕方ありません。
ちゃんと咲く花は花びらが5つ(時に4つ)、萼片も5つ、雄しべも5つです。
でも閉鎖花では萼片すらも3~4つで、いかに省力化するか・・で腐心しているようです。
そして開放花、ちゃんと咲いた花は、花冠が大きく5つに深裂して、5つの花びらのように見せています。まず、5つある雄しべが先に熟して花粉を出します。
その後、今度は雌しべが成熟して、柱頭が3つに裂けて、他の花の花粉を受けるようになります。
出来る果実は蒴果です。
この果実も工夫がされていて、楕円の円筒形ですが、成熟すると中程に孔があいて、ここから種を出します。