この花も毎年、頭の中の錆びた脳でアレとソレと比べて、どっちだっけ・・

アレはオオカメノキ(ムシカリ)、ソレはカンボク・・

 

 

 この花のデザインからすると・・

 装飾花の4つが大きくて、1つが小さい・・・

 

 

 「ヤブデマリ」です。  漢字では「藪手毬」です。

 ・・デマリとという名では、有名なのは「コデマリ」「オオデマリ」です。

 コデマリはバラ科、シモツケ属です。

 オオデマリはレンプクソウ科、ガマズミ属です。

 そして今回のヤブデマリもレンプクソウ科、ガマズミ属です。
 ちょっと前まではスイカズラ科とかガマズミ科になっていたりしました。

 

 

 よく間違えます。山ではムシカリと混乱していました。

 別名を「胡蝶樹」というそうです。

 

 

 生まれ故郷は本州の中部・関東より南、九州、台湾や朝鮮半島の南部、中国です。

 日本固有種としている本もありましたが・・・

 ヤブデマリというのは太平洋側の山地谷沿い、沢沿いに多く、日本海側の北陸や東北には「ケナシヤブデマリ(ヒロハヤブデマリ)」というのがあるそうです。

 

 

 花の写真を撮っていると、蝶が飛んで来て止まりました。

 「そのまま、ちょっと動かないで・・」って言って、シャッターをきりました。 

 

 

 最初、「テングチョウ」かと・・でも違うようです。

 分かるまで3日かかった・・「イカリモンガ」という蝶のようです。

 

 

 葉は対生について倒卵形、長楕円形で先が急に尖ります。基部は円形やクサビ形で縁には鈍鋸歯があります。

 葉っぱで目立つのが側脈で7~12対あります。

 

 

 花は茎先に散形花序を出し、花、本来の花は直径が5~6mmの小さい花を咲かせます。でも目立つのは花の周りにある「装飾花」です。

 この装飾花は5つの花びらですが、油断していると4つにしか見えません。

 

 

 1つ(まれに2つ)の花びらは極端に小さくて見落としそうです。

 これはなぜでしょう?

 ガクアジサイのように虫に注目してもらう役目でしょうか。 

 

 

 そして本来の花は花冠が5つに分かれ、雄しべは5つ、雌しべが1つです。雄しべの葯が黄色くて突き出ています。

 このヤブデマリからの園芸品種に「オオデマリ」があります。

 でも植物学名上はオオデマリがヤブデマリの母種になっています。

 

 

 出来る果実は核果です。 8~10月に赤くなって、その後熟すと黒くなります。