初夏の山、林道や登山道の端、ちょっと湿気のある所などでよく咲きます。この花の形、最初に見た時から不思議で気になってずっっっといました。
「ユキノシタ」です。 漢字は「雪の下」です。
ユキノシタ科、ユキノシタ属の多年草です。
生まれ故郷は日本、中国などですが、特に日本では本州〜九州です。
名前は謂れや説が幾つかあるそうで、「雪が積もってもその下に緑色の葉がある」とか「白い花を雪(雪虫)に見立てて、その下に緑の葉がある」、牧野博士は「花の白を雪がチラチラと降る様子に見立てた」などです。
また「コジソウ(虎耳草)」という民間薬で腫物・凍傷・火傷・中耳炎・虫さされなどに効果があるとか・・さらに、山菜としても食べられたそうです。
親株から地上茎のランナーを出して栄養繫殖して増えたり、もちろん結実して種子でも殖えます。
葉は円形に近く、この葉でもよく分かります。葉の裏に赤味があります。
花は花びらが5枚あります。でも下の3枚が特に大きく、上の3枚は小さくて濃い紅色の斑点がありますし、基部には黄色の斑点もあります。
萼片は5、雄しべは10本、雌しべが2つ(子房の下が合着しています)
ダイモンジソウにも似ていて、いい花です。
雄性先熟です。
変種があって、「ホシザキユキノシタ」は筑波山の固有種で、花びら5枚の大きさがだいたい同じ大きさです。
また、「ハルノユキノシタ」は山で生きていて、葉に模様がないタイプです。
今年は自宅のをひとつ、アップしてみました。