この花も最初は全くわかりませんでした。

 果実を知って・・なんだコレかって感じです。

 果実と花がつながりました。

 

 

 「イボタノキ」です。 イボタノキの漢字は「水蝋の木」とか「水蝋樹」、「疣取木」というのもありました。

 

 

 モクセイ科、イボタノキ属の落葉低木です。

 生まれ故郷は東アジアで、日本では北海道~九州、また朝鮮半島や中国でも暮らしています。

 

 

 意味のよく分らない別名もあって「トスベリノキ」とか「カワネズミモチ」・・

 トスベリ・・はこの樹に寄生するイボタロウムシの分泌物が戸の滑りをよくするからつきました。

 

 

 葉っぱは対生について、長楕円形です。

 葉は最初は黄緑色、次第に深緑色になります。

 

 

 葉裏は薄緑となっていて、これにも意味があるのでしょう。

 この樹、観察会でも時々話題になります。

 樹皮に「イボタロウムシ」というのが寄生します。

 

 

 

 

このイボタロウムシが分泌する「イボタロウ(イボタ蝋)」がとても優れもののようで、昔から「蝋燭の原料」となり、また、家具の艶だし、日本刀の手入れ、敷居の滑りをよくしたりするのに使われたそうです。

 

 

 そしたら、薬用効果もあったというのでびっくり・・

 止血、強壮や利尿剤、そして別名になった「イボ取り」‥(イボの根元を絹糸で巻き、溶かしたこのロウをイボに着けて取るそうです)

 

 

 花は5~6月に本年枝の先に小さくて白い花をたくさん咲かせます。

そしてモクセイ科らしく、ちょっとギンモクセイにも似た香りを出すそうです。

 

 

 雌しべの花柱はやっぱり強い、花が散っても花柱は残っていました。

 

 

 果実はこんな色、形です。

 大きさは5~7ミリくらいの楕円形です。

 出来る果実は一般的には「核果」とされていますが、「漿果」としているのもあります。