この花は4月~5月の水芭蕉の花の咲く頃にも一緒に見ることが出来ます。
去年も一昨年もゴールデンウイークの前に会いました。
もちろん、ちょっと標高の高い所、北国、雪国の雪どけの遅い所はもっと後になりますが。
でも今年は冬の積雪量が少ないので、例年よりも全体に早く咲いたようです。
「サワオグルマ」でしょう。 漢字では「沢小車」と書きます。
水辺、山地の渓流沿いが大好きのようです。
まだ水は冷たいのに、しっかり花を付けています。さすが天下のキク科です。
キク科、オカオグルマ属の多年草です。
本州~沖縄の山間地の湿気のある所、沢沿いで暮らしています。最近は少なくなっているかも知れませんが、比較的平地の水田にもいます。
図鑑には沖縄にも暮らしているとありました。てっきり北国の花だと思っていました。
全体に曲線が多い感じで優しく見えます。
茎は中空ですが直立して白い毛がたくさんあります。
草丈は50~80cmくらいです。
葉っぱは根生葉と茎に付く葉があります。
根生葉はロゼット状で長楕円形や披針形で、多くは花の咲く頃に枯れてしまうようですが、残っていることもあるとか・・
茎に付く葉は卵状披針形で先が尖ります。基部は広く茎を抱くように付きます。
花は5~8個くらい・・多いと30個くらいも付くようです。
筒状花と舌状花が・・典型的?・・。
花は普通のキク科の花に見えます・・・が、これがオカオグルマ属になっているのが、イマイチ引っかかります。
花は普通のキク科の花に見えます・・・が、これがオカオグルマ属になっているのが、イマイチ引っかかります。
そしたら、キオン属となっていたり、コウリンカ属だったり・・いろいろです。
決定的な違いは果実の痩果に「毛」がないのが、最大の違いだそうです。
総苞は筒形、総苞片は広披針形~細長い線形です。
花の小車は花が車軸状に付くのでついたのですが、このオグルマと呼ぶのが他にもあります。
①乾いたところに暮らし、果実の痩果に毛の多いのが「オカオグルマ」
②北海道の高山帯やサハリンなどにいる「ミヤマオグルマ」
③中国や朝鮮半島の高山に「イワオグルマ」
他にも「キタオグルマ」、「カワラオグルマ」、「ミズオグルマ」など
舌状花は20~25個くらい、筒状花は100個くらいありそうです。
筒状花は雌しべを取り囲むように雄しべがあり、5つの葯がくっついて輪のようになっているそうです。集葯雄しべです。
そして雄性先熟という仕組みで自家受粉しない・・というか自家不和合性です。
そしたら、こんな資料が・・
この痩果から発芽するときは「水が多い所は不適」で、「育つ時には水辺がいい」というなんか難ししい生き方のようです。
不思議で面白い・・です。