梅雨になるとアジサイとこの仲間がよく似合う・・なんて言われます。

 でも5月の中旬から咲いていました。

 今年もアヤメ科の花には多く会いましたけど、今は品種改良で次々に新しいデザインのものや、矮性のものが溢れています。

 イチハツやジャーマンアイリスなども写真はいっぱい撮りましたが、お蔵入りです。

 

 

 有名菖蒲園に行けば、花のデザインの多様で、見事な花が競い合っています。

 ちょっと苦手なので・・人のいない所で撮ったものを・・

 

 

 つぼみ・・ですけど、なんか面白い。

 

 

 このデザインもなかなかのものです。

 

 

 

 

 やっぱり注目は「アヤメ」と「カキツバタ」です。 

 漢字では「文目」とか「菖蒲」「綾目」です。

 また、カキツバタは「杜若」とか「燕子花」です。

 「菖蒲園(ショウブエン)」ってふつう言いますが、「菖蒲園(アヤメエン)」とはあまり言いません・・どうでもいいけど。

 「何れ菖蒲か杜若」ですね。

 

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 まずは「アヤメ」です。

 アヤメ科、アヤメ属の多年草です。

 北海道~九州、さらにシベリアや中国の東北部でも暮らしています。

 葉っぱは剣状で直立するように伸びて、根元がたくさん生えています。よく区別のポイントで紹介されます。葉っぱの主脈がはっきりしています。

 

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 花に最大特徴の網目模様があります。また、外側の花びらに黄色い模様があります。そして、花菖蒲などは湿地に暮らしていますが、これは草原、山地の乾いたところで本来は生きています。

 

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 花は茎先に青紫色の花で1~3輪咲かせます。

 花びら、外花被片が3、内花被片が3枚です。外花被片は垂れ下がります。 

 雄しべは3つ、雌しべは1つ、雌しべの柱頭は3つに裂けて雄しべの上にかぶさるようになっています。

 

 

 次は「カキツバタ」です。 

 

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 同科、同属です。北海道~九州でこれは水近くが大好き・・です。

 中国からシベリアでも生きています。

 根茎が横に這って分枝します。

 葉っぱはやや幅広の剣形です。そして中脈は出っ張りません。

 

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 花は花茎の先に紫色の花です。そしてあの網目模様はありません。でも、外花被片の基のところに白いスジがあります。

 花は外花被片が3で先が垂れます。内花被片が3枚。雄しべは3つで葯は白です。雌しべは1つで花柱は3裂し、雄しべの上にかぶさる感じです。

 「書きつけ花」が訛った?説もあります。1日花とされています。

 

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 またまた余計なことですけど、ショウブ園の主役は「ノハナショウブ」を基に作出した園芸品種の「ハナショウブ」です。ノハナショウブも海岸から山地の湿気の多い所で自生していますが、赤紫色の花で、外花被片が反り返って、基部に黄色い斑紋があります。内花被片が3枚でほぼ直立したようになっていますし、葉の脈は太くて目立ちます。これを改良したのがハナショウブで、花の色もたくさんあり、覆輪もあります。

 

 

 そして山の中の湿地や沼、池で咲いているのがコレです。

 「ヒオウギアヤメ」です。  漢字では「檜扇文目」とか「檜扇菖蒲」です。

 アヤメ科、アヤメ属の多年草です。

 

 

 日本の在来種です。 本州中部以北~北海道で暮らしています。

 本州では亜高山帯、山地の湿地です。 上のアヤメたちは湿地以外でも暮らしていますが、この子たちは湿地でしか生きていけません。

 日本だけでなく、仲間は朝鮮半島、中国や北米にもいるそうです。

 

 

 花の外花被片の模様はアヤメとそっくりです。

 葉っぱが剣状でヒオウギに似ているのでついた名前だそうです。

 花色は紫色~青です。

 

 

 外花被片は広倒卵形で、基の爪部は黄色、紫の脈があります。

 内花被片は直立していて、狭倒披針形で短く、花びらに見えません。

 雄しべは2cmくらいで葯は紫色です。 また、雌しべの花柱は外花被片にそって付きます。

 出来る果実は蒴果です。

 

 

 今年、新潟の湿地で見たカキツバタです。

 

 

 

 そして、 不思議に思うのはこの「キショウブ」です。

 まぁ、いいんですけど・・・

 国立環境研究所の「侵入生物データベース」では問題点として「情報整理中」とあります。

 そして備考欄には「日本の侵略的外来種ワースト100指定種。外来生物法で要注意外来生物にしていされた。水辺に生育し美しい花を咲かせる植物なので、「ビオトープ創出」等のために利用される事が多い。

 とあります。

 

 

 生まれ故郷はヨーロッパや西アジアです。

 明治時代に観賞用として連れて来られました。

 そして、影響として、①在来種との競合、②畑作物との競合、③在来のアヤメ属との交雑が指摘されています。

 

 

 多年生で抽水植物です。1.2mくらいに成長して5月頃から咲き出します。

在来種よりも早く咲いていました。

 

 

 葉っぱは2裂に並んで剣状で、幅2~3cm、両面には隆起した偽中央脈があります。

 花は大きいボート形の②つの苞葉に抱かれていて、外花被片3つ、内花被片も3つです。外花被片が大きくて先が垂れていて、中央部に模様が入ります。

 

 

 雄しべは3つです。

 今では交配品種が多数つくられています。

 薄黄色、白花、八重咲、斑入り葉のものなどもあります。

 

 

 ちょっと気分を変えて・・

 我が家のアヤメ属です。

 

 

 なんでも中南米のアヤメのようです。

 何年か前にいただいたものです。

 

 

 鉢植えで玄関横に置いたままですけど、毎年花を咲かせてくれます。

 

 

 名前も分からなくなってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 おまけ的ですが、近くの公園に作られた

 「ビオトープ」に咲いていました。