今回は道端選手権でいつも上位にランクされるものです。
でも「季節の花」なんて話題には決して選ばれません・・。
まずは「ブタナ」です。 漢字では「豚菜」と書きます。
豚って付いただけで人からは毛嫌いされたり、笑われたりして、謂われなき差別を受けて来ました。
キク科、エゾコウゾリナ属の多年草です。
ヨーロッパ生まれで、昭和の初め、1933年(昭和8年)に札幌で確認されたそうです。
葉っぱはみんな根生していて、茎にはありません・・。
でも何年か前に茎に葉っぱがあったらしい痕跡を見つけて確認したら、「鱗片状に退化した葉がある」とあり、自分が発見したみたいに喜びました。
その根生している葉のデザインはいろいろのパターンがあるようです。
花茎は50cm以上、70cmくらいのもあります。
そして途中から2~3本に分かれているのが多いようです。
そして、そして、今年、このブタナを何気なく茎を折ってみると・・・
茎が角ばっていて、なんと中空です。
権威あると思えるところの資料に
「タンポポの茎は中空で折ると白い液が出るが、ブタナは茎が詰まっていいて(中実)で、白い乳液も出ない」とありました。
でも中空です。 私が折りました・・・でも権威は全くありません。
花は頭花と呼ばれ、鮮やかな黄色です。
直径は3〜4cmくらいで、総苞片の背面に白色の毛が1列になって生えています。
そしてみんな舌状花で、筒状花はありません。
この舌状花も先が5つの歯になっています。
そして雄しべも5つありますが、くっついて「集葯おしべ」になっています。
別名が「タンポポモドキ」ですから、名前には恵まれていません。
最近はよく似た仲間も増えているみたいです。
同じ故郷のより小型で毛の少ないものに「ヒメブタナ」というのがあったり、ブタナとヒメブタナの交雑種も出ているそうです。
このヒメブタナ、なんで「コブタナ」って言わないのかがちょっと気になります。
マタ、ブタナの名前をつける時にフランスでの俗名の「ブタのサラダ」を直訳して「ブタナ」になったそうです。
でも、故郷では、タンポポと同じく、根は煎ってコーヒーの代用になったり、ハープティーとしても利用されているそうです。
出来る果実は痩果です。果実には刺状の突起が密生しています。
そしてその先は長いくちばし状に伸びます。
羽毛のような冠毛です。