今年も小さいけど花がいっぱいあります。

2~3年前から気になってたくさん撮りました。

今年も同じようですが・・

 

 

 マクラは・・あなたは「モミジ派ですか、カエデ派ですか?」という問いから始めます。 さて・・・

 結論から言えば、カエデとモミジは同じものです。英語では「メープル」です。

 でも、使い分けがされていることもあるようです。

 

 

 もちろん、カエデもモミジも秋の紅葉時が出番です。

 今、イロハモミジは花の時期ですけど、今年は染井吉野と重なって、さらに注目度は低くなっていました。

 

 

 紅葉の主役なのに、花は話題にもしてもらえない・・ようなので、世間に代って騒ぎます。春にはちゃんと花も咲きますよ。

 

 

 ちょっと見上げるとこんなにたくさん咲いていました。

 

 

 カエデ、モミジもイロイロありますが、これは・・・

 「イロハモミジ」でしょう。  漢字では「伊呂波紅葉」と書きます。

 ムクロジ科、カエデ属の落葉高木です。

 本州の東北の南部~九州、海外では朝鮮半島、中国で暮らしています。

 

 

 ところで、以前は「カエデ科」だったのですが、そんなに有名でない「ムクロジ」に科の名前を取られてしまいました。

 

 

 そしたら、日本人なので、なんでカエデ科に集約されないのか・・って思うのですが、植物界としてみると、カエデ科とは2属150種くらいのグループですが、ムクロジ科は140属2000種もあるそうです。

 

 

 なのでトチノキ科(3属15種)などとともに、ムクロジ科へと吸収されました。

 そして新分類体系では、ムクロジ科は、①ブンカンカ亜科、②トチノキ亜科、③ハウチワノキ亜科、④ムクロジ亜科の4つに分れます。

 

 

 でもカエデ属も負けていません。

 仲間は世界に130~150種くらいありますが、日本にはなんと27種もあるので、やはり日本は何といっても、紅葉あり、カエデありなのです。

 そして園芸種は120種くらい作られているそうです。

 

 

 その代表は、イロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジなど・・名前にモミジが付くものです。

 カエデとつく方が多いのですが、代表はイタヤカエデ、ウリハダカエデ、トウカエデ、ヒトツバカエデ、クスノハカエデ、テツカエデなどです。

 

 

 新葉、生まれたてです。 裏と表です。

 

 

 そして、モミジとカエデの両方ついているのが、イロハモミジ(タカオカエデ、イロハカエデ、コハモミジとも呼びます)、さらに、コハウチワカエデは別名がイタヤメイゲツともいいますね。

 

 

 まぁ、カエデ、モミジで誰でもしっているのがイロハでしょう。

 名前のイロハは葉っぱの裂片をイロハニホヘトって数えたからです。

 7つです。これもやっばり奇数ですね。

 

 

 ちなみに「モミジ」は「もみち」のことで、「もみち」は古語で、木の葉が色づくからの古語のことだそうです。 

一方の「カエデ」は「カエルの手」のことですね。

 

 

 園芸種もたくさんつくられていて120とか150とか200種もあるそうです。

 また太平洋側にはイロハの変種の「オオモミジ」、日本海側には「ヤマモミジ」が有名です。

 

 

 この花も4~5mmくらいの小さい花です。複散房花序にという付き方で、なんかたくさん垂れ下がっているって感じです。

 これでも10~20個の花がついています。 

 

 

 雌雄同株ですけど、花は1つの花序に両性花と雄花があるそうです。

 雄花と両性花が混在していると図鑑にありました。

 

 

 一つの花は萼片が5つ、花びらも5つ、雄しべは8つです。雌しべは1つです。

 そして赤味のある萼片が目立ちます。

 

 

 花よりも萼が目立ちます。赤い萼片があり、これも小さくて、花びらのようです。

 

 雄花の雄しべは長く突き出ています。そして雌しべは未熟のままのようです。

 両性花の雄しべは短いそうです。

 

 

 逆に雌しべの花柱は長く、柱頭は2裂しています。下の写真で確認しました。

 

 

 

 この雄しべ、両性花の雄しべは花粉を作れない?らしいのです。

 そしたら両性花にはならないじゃん・・とか思ったりして・・つまり機能的には「雌花」かな。

 

 

 それで雄花があるんだ。雄花にはちゃんとした雄しべがありますが、雌しべは機能を果たさないようで、図鑑には「未熟」と書かれていました。

 

 

 花の終わった後、5月にはもう果実が出来ますが、熟すのは秋の終わり頃になってからです。 

 

 

 よく見るあの果実です。

 出来る果実は翼果です。

 

 

 もう果実、あの翼果が出来始めていました。