そろそろ中部山岳、東北でも雪解けで咲き出しているようです。
でも今年は北海道ではおおむね平年並みの積雪があったようですが、本州の雪国では3割から5割程度の少ない積雪量だったようです。
なので、高山植物の開花も早いかも・・
これは全然関係ありません。ただサトイモ科なので、水芭蕉や座禅草の様子を思い出したのです。
これは「カラー」です。
もう一つの名で「オランダカイウ」です。
漢字もありました。「阿蘭陀海芋」とか「和蘭海芋」です。
でも「海芋」って何?
サトイモ科、オランダカイウ(サンテデスキア、ザンテデスチア)属の多年草です。
生まれ故郷はなんと南アフリカです。
こんな遠くに連れて来られて・・
日本にやって来たのはなんと、江戸時代の天保年間(1830~44年)だそうで、もう190年くらいになるそうです。
この仲間には「湿地性」のものと「畑地性」のものがあるそうです。
今回のは湿地性ですけど、畑地性のは大きさも小型や中型で、園芸品種も多く、花色も多彩、白、黄色、ピンクや黒紫系のもあります。一般的なものは「シラホシカイウ」「モモイロカイウ」や「キバナカイウ」などです。
このオランダカイウは花茎が伸びて1メートルくらいにもなりますし、花も7~20cmくらいの大型でよく目立ちます。
サトイモ科で、有名になった「仏炎苞」ですけど、この仏炎苞は萼の変化したとされる苞です。本当の花はこの中にあります。
ちょっと先が見えている「黄色い円柱状肉穂花序」というものです。
まぁ、水芭蕉やテンナンショウ属などにもあります。
テンナンショウ属などではよく性転換する植物などで知られていますが・・これはどうなんでしょう。
黄色い肉穂花序の下の方には淡黄色の雌しべがたくさんあります。その上に雄しべが先端までこれもたくさんあります。
葉っぱも見事です。
図鑑の解説では「葉は古葉に新葉が挟まれる形で束生して、葉身の基部は鞘状になっている。縁は波打ち、葉脈が主軸からは縁に平行に出る」とあります。
思い出しました
「海芋」のことです。
そしたら、この「海」とは海産とは関係なくて、海の向こうからやって来た・・という程度の意味だそうです。
そして地下に塊茎(根茎)があり、これを「芋」としたので付いた名前のようです。
このカラーというのは世界に8種しかないというので、希少なグループですし、その多くが南アフリカで暮らしているそうです。
そしたらご近所でも「畑地性」のものを栽培されているお宅がありました。
「カラー」って学生服なんかの白い襟かと思ったら、そもそものカラーっていうのはカトリックの尼僧の白い衿(Callar)のことだそうです。これに似ているという説がありました。
さらに、このカラーは英語の「Calla」ですが、そのもとはギリシャ語の美を意味する「kallos」に由来しているそうです。
なので、結局よくわかりませんでした。